忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

政治・経済

私が考える民主主義の良いところ

確実に賛否両論割れるであろう会話の記録。 先日のやり取り ○相手「あんな変な議員が当選するなんて、国民は馬鹿ですよ」 ●私「まあ、変な人が当選したよね」 ○「もっとちゃんとした人が選ばれるような仕組みのほうがいいです」 ●「まあ、ちゃんとした人の定…

非武装論と自衛論のすれ違い:自衛論側の言い分

「ヒャッハー戦争だー!戦争最高!」と威勢の良い極めて一部の不思議な方々や、「世界なんて全部滅びてしまえばいい・・・」と世を儚む虚無主義者の方々のことはさておき、大抵の人は戦争を嫌います。 功利主義や博愛主義、その他さまざまな視点から見ても戦争…

なぜ立憲民主党は支持率が伸びないのか?と聞かれたので考えてみた

以前、立憲民主党を支持している方から「なぜ立憲は支持率が伸びないのか分からない」と聞かれたことがあります。その際はいくつかの例を用いて理由を説明してみました。納得いただけたかは分かりませんが、一定の理解はいただけたと思っています。 普段は特…

「バターよりも大砲」論と「ヒトラーに例える論証」

「バターよりも大砲」という言い回しがあります。 バターは民需品、大砲は軍需品を意味しており、元々は経済学において「大砲かバターか(Guns vs Butter)」、つまり軍需と民需のバランスを考えるためのモデルとして用いられている言葉です。 しかしながら、…

軍拡競争は軍事的緊張を高めるか否か

本記事では軍事と抑止力の話をします。リアリズム寄りの視点であり、非武装を望む方にはあまり好ましい言説とはならないのですが、ご承知いただけますと幸甚です。 リアリズム的視点 軍事に関する議論を見ていると「軍拡競争に対する軍事的緊張への認識」が…

日本は海外への”ばらまき”が足りていない

なんとなくセンセーショナルな響きの記事タイトル。 ODA評価における一側面の話。 数値的事実 日本のODAや海外投資がニュースになるとほぼ必ず見かける「ばらまき」という表現に関しては、過去の記事でも述べたように個人的にはあまり同意しかねます。 日本…

相対的貧困率は貧困を捕捉するには最適ではない

不定期ではあるもののニュースで頻繁に見かける「相対的貧困率」について、個人的な見解をつらつらと述べていきます。 特に目新しい情報はありません。 相対的貧困率とは 相対的貧困率の定義は以下です。 国民生活基礎調査における相対的貧困率は、一定基準…

アメリカチームから抜け出すことの意味

時々、「日本はアメリカの属国だ」という言説を見かけます。 今回は思考実験的に、少し極論をもって反対意見を構築してみます。 と言っても「日本はアメリカの属国ではない」とする反論ではなく、「アメリカの属国ポジションでもいいんじゃないか?」という…

台湾有事の可能性に関する余計な思索:政治ではなく経済的動機に関して

素人による余計な思索ですので、価値のある情報は特にありません。 台湾有事が話題になっておりますが 2023年1月、アメリカのシンクタンクであるCSIS(戦略国際問題研究所)が台湾有事に関するシミュレーションの報告書を出して以降、各種メディアや有識者によ…

入口を統制するのではなく、出口を観察する:社会主義と環境主義の親和性と誤解

「環境主義は社会主義の一つだ」と述べる言説が存在するほど、環境主義と社会主義は同時に語られることが多い概念です。 個人的にはさすがに極論だと思っていますが、社会主義と環境主義の親和性は確かに高くあります。それらはどちらもアンチ資本主義の形で…

民主主義と資本主義の関係、富は独占されているか

世の中が混乱した際に必ず話題となるのが民主主義や資本主義、すなわち自由主義に属する思想への懐疑論です。16~17世紀に自由主義が登場して以降、戦争や疫病のような混乱が生じた際は必ずと言っていいほど「人々の自由を抑制すべきだ」とする意見がメディ…

閣議決定について一部で誤解が蔓延っている気がする

昨年SNS上で頻繁に見かけた「閣議決定」という言葉。 どうにも少し捉え方が違う人が居るのではないかと思うため、閣議決定について語ってみます。 閣議決定の意味 閣議決定とは内閣の会議(閣議)で内閣の権限事項を決定することです。 主な閣議決定は首相官邸…

”憲法の解釈"に関する私見

今回は少し議論が難しいお題である「憲法」について、私見を述べていきます。 具体的には「憲法の解釈」に関してです。 憲法に対する私の考え方 最初に私の憲法に対する考え方を開示します。 まず、その実行力や擁護義務の範囲からして、憲法とは国家をどの…

汚職の本場アフリカの事例と、汚職の是非に関して

最近『論座』や『Books&Apps』でアフリカの汚職に関する話を見かけました。 汚職と経済低迷に苦しむ南アフリカの夜はいつ明ける - 花田吉隆|論座 - 朝日新聞社の言論サイト 日本のスタートアップがアフリカの犯罪者を追い詰めたら、汚職警官に銃で襲撃され…

テロリストとマーケティング戦略

ニューヨークポストの記事での一般コメントが面白かったので紹介します。 【ドイツの環境活動家がモネの絵画にマッシュポテトを放り投げた】 提案があるんだ。絵を移動して、彼らを1、2週間貼り付けたままにしておこうぜ。そうすりゃきっとマッシュポテトで…

年金のソフトランディングとハードランディング

私は年金をもらうにはまだまだ遠い年齢ですし、お金が関わる話をするのはどうにも苦手です。 ただなんというか、煽りめいた記事がトレンド入りしているのを見ると、なんとなく一言居士めいた気分が沸々と。良くないのですけどね、こういうのは。 別に現政権…

組織票が陰謀論化していないか?

選挙の度に話題となるのが組織票です。 組織票とは特定の政党や候補者に対して、その関係者が組織的に投票する票を指します。 ある候補者の家族や親族がその候補者に投票するのも組織票と同様の行為ではありますが、業界・利益・宗教・民族・人種などによっ…

日本が最優先で改革すべきは税制だと考える

現状の日本が完璧な国家かと言えば、まあそれに同意する人はあまりいないでしょう。良い悪いの度合いは人それぞれあるものの、何らかの改革が必要だと考えている人が多数派だと思います。 専門ではないのでただの個人的な感想レベルの話ですが、記事タイトル…

民主主義国家において暴力革命は推奨されない

主義主張は人それぞれであり、それを人に押し付けさえしなければ、どのような信念や考えを持っていても個人の自由であって他者が構うべきものではないと思います。 信念の押し売りをせず、互いに適切な距離感を保ち、それぞれの主義主張に対して敬意を払って…

沖縄と中国の接近を懸念する人に述べたいこと

選挙期間中は、こう、ネットの政治系クラスタが大荒れしているので触れたくありませんでしたが、選挙が終わったので少し沖縄の話でもしてみましょう。 といっても、申し訳ありませんが美味しい食べ物や綺麗な自然の話ではなく、あまり面白くない政治的な話を…

政治が行われることの是非

普段から堅苦しい話が多いので、いっそ文章まで堅苦しくしてみてはどうだろうという実験。 政治の要否 政治とは複雑怪奇な巨獣と見紛うやもしれないが、その行使において使役される権力や支配、法や自治という実行力の存在がその巨体を被覆しているだけであ…

マーケットインが出来ない政治家は勝てない

マーケティングの用語に「プロダクトアウト」「マーケットイン」という言葉があります。 これらは厳密な定義のある言葉ではなく、また人によって異なる捉え方を持っている和製英語でもあるため安易に取り扱いにくいのではありますが、本記事では大雑把に次の…

民主主義=多数決ではない、に関する考察

たまには他所様の記事を取っ掛かりにしてみましょう。 アメリカの民主主義はどこにいったの? ◆アメリカ人の大半は「内戦勃発は近い」と予感している、8割近くが「暴力OK」と答える世紀末状態 - GIGAZINE (GIGAZINEが引用しているSCIENCEの元データであるプ…

簡単にできる!熱狂的狂信者・カルト集団の作り方!

ひどい記事タイトルだこと。 捻くれ者の穿った皮肉 あまり良い話題ではないので、重くならないよう軽めに語りましょう。 正直好みの芸風ではないのですが、一部のメディアやネット界隈の言動が少し気になるため、ある集団を俗的な意味でのカルト化させるには…

抽選民主主義を実現するための課題抽出

ここ最近、くじ引き民主主義、抽選民主主義という言葉を何度か見掛けました。代表例として朝日新聞デジタルの記事リンクを貼っておきます。 ◆参院議員はくじ引きで 「多様性ある国会への切り札」政治学者の提案 [参院選2022]:朝日新聞デジタル 制度化されて…

現代民主主義における暴力の否定

かつては政治権力者による暴力が横行していた時代があるように、政治権力と暴力は不可分の存在です。しかし現代と過去で決定的に異なることがあります。それは権力闘争における暴力行使の是非です。 権力闘争における暴力行使は近現代においても世界各国で様…

『エンゲージメント』や『働きがい』を経営者は誤解していないか?

日経を見ていたところ脱力するような記事があったので、それに対する私見を述べていきます。記事そのものより、エンゲージメントや働きがいに対して経営者は誤解しているのではないか?という話です。 ◆東京海上日動など「働きがい」測定 組織改善に生かす: …

政治のネガティブキャンペーンに異議を述べたい

選挙の時期は政治系クラスタやメディアが活発化どころか過激化して凄まじい勢いでネガティブキャンペーンが増えるため、眺めているとちょっと疲れてしまいます。とはいえ投票行動のために政治情報を集めるには嫌々覗き込まざるを得ないのですが。 もっとこう…

気分良くお金を出してもらいましょう

どのような社会集団であろうと格差の是正は常に議題とされる社会問題です。社会集団はまったく異なる個々が集まって構築されることはなく、目的なり属性なり何らかのものを共通項として構築されます。よってその構成員に大きな格差がある状態では『同じ集団…

経済学の先生方、今がチャンスですよ!

物価上昇、してますよね。消費者物価指数、上がってますよね。 お金が無いくせにあまり値札を見ないでモノを買う適当人間の私ですら物価上昇を感じていますので、世間様の実感としてはきっと物凄いのだと思います。 「値札を見て買い物しないからお金が無い…