2017年のアンケートですが、(株)マネジメントベースがアンケートで調査した結果について私見をまとめます。
これは25~34歳までの若手社員と同じ職場で働いたことのある30~40代の会社員、公務員7924名へのアンケートです。仕事ができない若手社員がいると回答した2564名に対して、そう感じた理由のうち最も問題である点ひとつについて自由記述形式で質問して、回答結果を分類したものになります。
耳が痛いといいますか、「人の振り見て我が振り直せ」ではありますが、とりあえずまずはアンケート結果のトップ10を見てみましょう。
トップ10の特徴 |
分類 |
|
1 |
受け身、自主性、積極性が乏しい |
マインド |
2 |
仕事が遅い、要領が悪い、ミス・不注意が多い |
仕事 |
3 |
報連相がない、コミュニケーション力が低い |
コミュニケーション |
4 |
やる気・モチベーションが低い |
マインド |
5 |
仕事の覚えが悪い、理解力が低い |
能力 |
6 |
責任感が薄い、自己中心的、いい加減 |
マインド |
7 |
挨拶・礼儀・マナー、勤務態度(公私混同、遅刻等) |
基本 |
8 |
態度が悪い、誠実さ・素直さに欠ける |
基本 |
9 |
気が利かない、臨機応変な対応ができない |
仕事 |
10 |
優先順位、時間管理ができていない |
仕事 |
さらに当該若手社員に関して、「自分自身が仕事ができないことを認識しているか」について質問した結果、44%が自己認識していないと回答されたそうです。
また「その現状を改善しようとしているか」については51%が改善の努力をしていないと回答されています。
回答者の32%が「仕事ができない若手がいる」と考えています。つまり残り68%の半数以上は仕事ができているということで、今どきの若者云々といった議論は必要無さそうですね。この手の若者の意識に関する継続的な調査結果が見つからなかったため分からないですが、むしろ今時の若者は真面目で仕事ができているのかもしれません。
もちろん各社の人事・採用能力によって能力のある若手は偏在することから、自社の若手の68%は仕事ができる、とは言えません。我が社はどうだろう…
仕事の出来に関する若手の自己認識については、若手社員の問題ではなく回答者側の問題です。仕事ができていないことをちゃんと伝えなければ、できていないことを認識するのは困難です。いや、まあ、「お前仕事できねえな」ってストレートに伝えるのは素晴らしくパワハラ感満載なので難しいところではありますが。
改善の努力については逆に若手の意識の問題ですので、マネジメント・コーチング次第では改善することができる可能性があります。
個々の私見については長くなるため、別の記事で述べていきます。