忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

趣味の話~将棋がアツい

 藤井聡太三冠が竜王戦を制し、四冠になりました。その偉業に、にわかではありますが将棋ファンとして年甲斐もなく興奮しています。時事ネタとしてCOP26の話でもしようかと思っていましたが、私の中では藤井竜王誕生のほうが圧倒的にビッグニュースなので、趣味を優先した記事を書きます。ええ、ただ好きなものを紹介したいというだけです。オチも何もなく、ただ将棋の話をします。

どのくらいの偉業か

 正直なところ最年少四冠を含めて何もかもが偉業すぎて、何をどう説明すれば将棋を知らない人に藤井竜王の凄さを伝えられるかが分からないです。はっきり言えば「凄すぎて意味が分からない」のです。普段であれば将棋の勝敗なんてそこまでニュースにならないと思いますが、それが全国のトップニュースで流れるくらいにただただ凄いことなんです。物事を説明する時にはなるべく例え話を用いて噛み砕いて説明することを旨としている私でも、例え話がさっぱり思い付かないくらいに凄いです。

 将棋のプロとは天才の中の天才達です。子どもの頃から負け無し、全国将棋大会で勝ち進むような神童をかき集めた奨励会というところで勝ち残り、年に4人だけがプロ棋士(四段)になります。将棋が誰よりも強い神童達でも8割くらいはプロになれずに立ち去らざるを得ないような世界です。

 将棋のプロは様々なタイトル戦・棋戦で戦うことが主な仕事です。タイトル戦は現在8つあり、現在はどのタイトル戦も年に1回ずつ行われています。毎年最大8人がタイトル保有者になるわけですね。四冠というのはつまりタイトルを半分独占しているということですから、まあ圧倒的な強さということです。そもそも名人戦のようにまだ藤井さんに挑戦権が無いタイトルもあります。天才の中の天才であるプロ棋士ですが、それでもタイトル戦に挑戦することなくプロ人生を終える棋士が無数にいることを考えると、やっぱり意味が分からない強さです。抜きん出過ぎていて例えようがありません。

 タイトルのうち一番有名なタイトルは名人戦だと思いますが、それよりも格上で序列が高いのが今回行われた竜王戦です。大雑把に言ってしまえば竜王のタイトルを持っている人が一番将棋が強くて偉い奴ということです。今回のタイトル奪取により、藤井さんが19歳にして将棋界の序列一位になりました。うん、訳が分からないですね。竜王と名人はタイトルの中でも格上なので、持っている人は竜王や名人と呼ばれます。どっちも持っていれば竜王・名人です。藤井さんも藤井四冠ではなく藤井竜王になります。

 藤井さんの相手は豊島将之竜王でした。「竜王・名人」を同時に取ったことがあるのは長い将棋の歴史の中でも4人しかいませんが、そのうちの一人という凄い人です。プロ入り後の藤井さんは豊島さんに6連敗したこともあり、間違いなく最強の相手です。その相手に四連勝してストレートで竜王を奪取してしまうというのは、もはや例えようがないくらい強くなったんだなぁ、としか・・・凄さを説明することを放棄するレベルで凄いです。

 良い例え話が思い付かないかなーと説明を書きながら思っていたのですが、残念ながら1500文字近く説明してもさっぱり思い付かないのでもう諦めます。とりあえず歴史的な将棋指しの一人として間違いなく今後も注目を集め、長く語り継がれることになるでしょう。

 

 コンピュータが進歩して様々な競技でプロを負かすような現代において、なお盛り上がりを魅せているのが藤井さんを中心とした今の棋界です。もちろん将棋を知っていたほうがいいですが知らなくても案外楽しめると思いますので、ぜひぜひ覗いていただけますと。

 今は将棋を知らない人でも楽しめるように様々な工夫がされています。タイトル戦や一部棋戦であればABEMA等でリアルタイムに配信されており、プロ棋士の方の詳細な説明を見ることができます。コンピュータによる形勢判断や最善手予想も見れますのでよく分からなくても大体の流れは掴めるでしょう。むしろトッププロの将棋はよく分からなくて当然ですので、勢いで楽しめばOKです。

余談

 将棋は遊ぶには少し敷居が高い競技かもしれません。盤面は広く、取った駒を指せることからどうしても変化が膨大であり、チェスやオセロに比べれば大変複雑です。覚えることや学ぶことが無数にあるせいで最初のうちはまず経験者に勝てないので、楽しくなるまでは時間が掛かってしまいます。

 そんな人におすすめなのが将棋アプリです。アプリはこちらの強さに合わせてレベルを設定できるため初心者でもとっつき易くなっています。「ぴよ将棋」なんか特におすすめです、レベル設定が細かく、何より見た目が可愛らしいので。なんで唐突に宣伝しているのかよく分からないですけど、勢いです。

 将棋に興味を持ってくれる人が増えるといいな、というただの将棋ファンの一人語りでした。