忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

可愛いものが好きだと公言しない男性

 可愛いものが好きであることを公言する男性は少ないと思います。

 しかしながら、断定的には言わず、極めて弱く小さな声で、私個人の意見だと狭い狭い範囲に領域に縮めつつ語るのですが、男性は可愛いものが好きであるということをここにこっそりと公言します。違う人もいるとは思いますが、大体の男性は可愛いものが好きであり、それを公言しないだけです。その理由について考えてみましょう。

 

一言で

 そうでなかったら女性を好きにはならないでしょう?

 

もう少しロジカルに

 もちろん可愛いものが好きではない男性もいるでしょうからそういう方が公言しないのは当然です。公言も何も別に好きではないのですから。

 しかし可愛いものが好きな男性だってたくさんいます。ですが男性は女子高生のように可愛いと思ったことを大きな声で周囲に語りません。「きゃー、かわいー!」と叫ぶおじさんはなかなかの希少種だと思います。そんなおじさんがいたら申し訳ないですけどドン引くことも止む無しです。

 なぜ男性は可愛いと思ったことを素直に言わないのか、理由はいくつかあると思いますがここでは2つほど考えてみます。

 

名誉の文化と品格の文化

 1つは面子、つまり単純に恥ずかしいと思っているからです。ジェンダーロールの一つとして男性は自らの感情を外に出すことを恥だと考えるものです・・・感情のままに人を怒鳴り散らしているおじさんはあれ恥ずかしくないのでしょうかね?いえ、これは話が逸れるので止めておきましょう。

  2018年にThe Rise of Victimhood Cultureという本がアメリカで発行されましたが、その中で社会学者のブラッドレイとジェイソンは文化・価値観をHonor(名誉)、Dignity(品格)、Victimhood(被害者)の3つに分類しています。

 男性はHonor文化が主軸にあるとされています。自力救済を基本として、敵対者に対して反撃しないことや公権力に頼ることを不名誉と感じる、暴力的で野蛮な文化です。まさしく西部劇やマフィアの持っている価値観と言えます。そのような文化では舐められないよう面子が重要であり、感情や愛着といった弱みを見せることは好まれるものではありません。

 現代社会ではそのような暴力的解決をしないよう男性的なHonor文化よりもDignity(品格)文化が望ましいとされています。Dignity文化では暴力による自力救済ではなく法や規律に則った理性的解決を志向すべきだとされており、男性的なHonor文化は抑制すべき対象です。Dignity文化を基軸とした文明社会では面子よりも些細なトラブルを気にしない寛容の精神こそが尊ばれます。

 しかしHonor文化は消えたわけではなく抑制されているだけです。だからこそ未だにヤクザやスラム街など法の支配が届かない組織・地域ではHonor文化が支配しています。Dignity文化において男性は堂々とHonor文化のように振る舞うことは良しとしませんが、Honor文化的な面子重視は内面に息づいているのです。ブラッドレイとジェイソンの社会学的分析が妥当であるならば、だからこそ男性は感情や愛着を強く外部に示さないことになります。

 

可愛いものを好きな自分は別に可愛くない

 もう1つの理由は、男性は可愛いものが好きな自分を可愛いとは思わないからだと思います。

 デジタル的な解釈で万人に適用できる考えではありませんが、男性は地位や権力といったものを嗜好する傾向にあり、女性は自らをより良くするものに惹かれる傾向があります。もう少し極端に言えば、男性は薄弱な自己を社会的装飾によって覆い隠すことを好み、女性は確固たる自己を着飾ることを好む傾向にあります。

 これはどちらが良い悪いというわけではありませんし、実際は男女の傾向よりも個々人の個性や好みのほうが優位です。見解の簡略化のためあえてデジタル的に表現しています。

 傾向的な話ではありますが、自らを可愛くするために可愛いものを身に着ける、という考えはあまり男性にはありません。それよりも男性は社会的地位を誇示するための服飾や車、肩書や立場といった虚飾を好むものです。イメージとしては、女性にとって装飾品で着飾ることは[自分+α]ですが男性にとっては着ぐるみを被るような感覚です。可愛いものを身に付けても社会的地位の誇示とならないことから、男性としては可愛いものを身に付けて可愛いものが好きであることをアピールするということに積極的動機が存在しないことになります。

 

まとめ

 男女で理由付けすることはナンセンスだとは思います。とはいえ男性が可愛いもの好きであることを公言するのは稀であることも事実、そこに何らかの理由を付けてみたいと考えました。

 

悩み事

 少し前に人様のブログで見かけた抱き枕シリーズに心を奪われており、買うか買わないかをずーっと悩んでいます。

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 これが独身男性の部屋にあることが世間一般に許されるかといえば、別にどうでもいいと思われることでしょう。そう、驚くほどどうでもいいことなのです。どうでもいいことだというのに決心が付かないのはなぜだろうと、ずーっと考えています。なぜ買うことに躊躇しているのか、理由を付けたかっただけなのです。