忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

面白いほうがつまらないより面白い

 同僚に社内チャットで「アルジャーノンに花束を」ごっこをしたらとても不評でした。そりゃあそうだ、読みにくいもの。

(例文)

試作図面に基づいたテスト品を30個サプライヤーに発注願います。急ぎのため納期は来週中でお願いします。

 

「あたらしく絵をかいたので、さぷらいやーにつくるおねがいをおねがいします。30こくらいほしいです、すごく早く。 ついしん:どうかついでがあったら、うらにわのアルジャーノンのおはかに花束をそなえてやってください」

「読みづらっ!とりあえず花束を発注すればいいんだな」

「ごめん、サンプル発注を頼む」

 

つまらないことが好きな人っています?

 『たとえ仕事の時でも、むしろ仕事の時ほどユーモアは不可欠である』という余計な信念を持っています。「その信念、必要?」ええ、必要なのです。少なくともユーモアの次くらいには必要です。

 ユーモアや笑いの無い物事って、当たり前ですけどつまらないじゃないですか。そしてつまらない物事をやるのは多くの人にとって苦行だと思います。好奇心は猫を殺しますが、退屈は人を殺すと信じています。つまらない退屈は誰にとっても平等に悪いことなのだ、と思っています、ちょっと極端ですけど。

 仕事が辛い人はその仕事内容や職場にユーモアが無いというのが原因の一つなんじゃなかろうか、と思うくらいには退屈の価値を低く、そしてユーモアの価値を高く見積もっています。

 よって私は出来る限り可能な限り許される限りにおいて、仕事が面白くなるようにユーモアを駆使します。私が仕事中にユーモアを使うのは大体この駄ブログでふざけた記事を書くのと同じ頻度くらいですね、およそ5回に1回くらい・・・あれ、結構な高頻度かも。

 

もう少し真面目な意見

 基本的に仕事はプロセスではなく結果で評価されるものです。厳しい話ではありますが、どれだけ努力して頑張っていようが結果に繋がらなければ意味はありません。

 もちろんプロセスがどうでもいいというわけではなく、コンプライアンスや信義に悖るようなことは論外です。しかしそうでなければプロセスは本来そこまで重視されないものです。まあ、気にする人がいないでもないですが・・・

 書店で並んでいるビジネス書を見ると多くは『どのように仕事をするか』というプロセスのことばかりですので誤解しがちですが、あそこに並んでいるのは皆結果を出した成功者の書籍です。誰だってどこの馬の骨とも知れない人の仕事術よりも世界的大企業のCEOの仕事術を知りたいと思うでしょう?逆に倒産した企業の社長が仕事術を公開したってそれを真似する人なんていません。

『私はこの方法で会社を潰した!絶対に会社を潰す天才社長の究極仕事術!』みたいな本があったらちょっと読んでみたいですけどね。

 つまりプロセスの評価は結果を出したという実績の有無に依ります。評価されるのはプロセスよりも結果が先です。結果さえ出ればプロセスの評価は後からついてくるものです。

 

真面目であればいい、という誤解

 つまるところ、「真面目であれば良い」「真面目に仕事をするのが良いことだ」というのは少し誤解があるわけです。真面目であることは決して悪いことではありませんが、真面目であるかどうかではなく結果を出せるかどうかがまずは重要であり、結果が出た時にプロセスが真面目であればなお見栄えが良いというだけです。

 結果を出せるのであれば、『真面目につまらなくやる』必要はありません。『楽しく愉快に』やっても構わないのです。

 

限度には気を付けて

 まあ、とはいえユーモアを行使するのであれば当然ながらルールを破るようなことはいけませんし、TPOを考慮する必要があります。絶対に笑ってはいけない状況というものは存在しますので。こちら側の不手際で超絶堅物の顧客へ謝罪する時に「ここらで一つ場を和ませるためのユーモアをば」なんてやっていいわけないです。

 また、結果を出せばプロセスはそこまで重要じゃないということは逆説的に、プロセスの自由度を持てるのは結果を出せる人だけということでもあります。結果を出せていない人がふざけていると周囲からの顰蹙を買いかねないので、若いうちは少し控えめにしておいたほうがいいかもしれません。

 もう一点注意することとしては、人や集団を悪く言ったり貶すようなジョークは職場ではNGです。そういったジョークを職場で言うことは周囲のモチベーションやエンゲージメントを低下させることが調査によって示されています。職場で必要なユーモアは聞いた人が楽しくなるようなものに限るべきです。じゃあ冒頭のチャットは楽しくなるのかよ、という冷たいツッコミは無しでお願いします。

 

結言

 日々の仕事を笑いもユーモアも無しでやらなければならない、なんてつまらないじゃないですか。仕事が楽しくないというのは間違いなく悲劇です。

 だからこそ、中堅以上のちゃんと結果を出せる人は皆がハッピーになるよう、積極的にユーモアを振りまけるような職場環境作りを真面目に努力したほうがいいと思っています。

 ・・・結局、努力と真面目さからは逃げられないということですね。