忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

人工知能チャットボットに感じる「頭の良い友人」くらいの距離感と道具的な効用

 昨日はChatGPTを援用して記事を作成してみました。

 仕事で活用する方法を模索しようとここしばらくChatGPTを弄っていますが、趣味のブログに使ったのは初めての試みです。

 

 すでに人工知能チャットボットに関しては有識者が多数の見解を示しており今更私がなんだかんだ言うこともありませんが、感想文的に今の考えを残してみます。

 

とても優れた道具(ツール)だと思う

 持っている情報しか参照していないことを忘れなければ、この手の人工知能チャットボットはとても優秀で役に立つと思います。

 代表としてChatGPTであれば、「インターネット上の情報で確率的に正しそうなものを綺麗な言葉で提示してくれる奴」、例えれば「頭の良い友人」くらいな感覚です。

 物知りで、口も上手く、聞けば色々と教えてくれますが、情報が正しいかどうかは友人と同様に確かではない、そんな距離感を持っていればいいのではないかなと。

 

 ChatGPTの活用として、言語関連ではすでに仕事でも使い始めています。Google翻訳やDeepLよりもパターンを作りやすいので毎日作成している英語メールの添削やややこしい表現の翻訳手伝いなどをChatGPTに協力してもらうなどです。

 

 雑な例を示しますが、このレベルでニュアンスを汲み取ってくれるのはかなり優秀です。

■私

次の文章を英語に翻訳してください。

「ご依頼の資料を添付します」

 

■ChatGPT

"I have attached the requested materials."

 

■私

ビジネスメールに適した英語で翻訳してください。

 

■ChatGPT

Please find attached the materials you requested.

 

■私

友人にチャットするような英語で翻訳してください。

 

■ChatGPT

Hey, I've attached the stuff you asked for!

 

 指示したニュアンスを汲み取ってビジネスメールのテンプレである「Please find attached~」を使っているのが分かりますね。

 細かいニュアンスを修正したり正しい専門用語へ置き換えたりする手間はあるものの、英語をある程度理解していて、適切な指示が出せるのであれば、他の翻訳サイトよりもよっぽど早く楽に適切な翻訳ができると思います。

 

 反面、機械設計の補佐としてはさすがにまだ役に立ちません。

 機械設計の情報はどちらかというと書籍に頼るところが多く、インターネット上では適切な情報が出回っていないためです。

 簡単な計算やど忘れした数式の確認には役立ちますが、材料の機械的特性を聞いても実に素っ頓狂な答えを返してきますし、力学計算を頼んでも絶妙に間違えた式を使って計算してくれます。この辺りはさっぱり信用できません。撓みくらいは計算してくれますけども。

 

 機械屋の感覚としては「優れた同僚」や「高度な知識を持った学者先生」ではなく、単純作業を手伝ってくれたり、文章を見直してくれたり、聞けば門外漢なりに調べてちょっとした意見を述べてくれる、そんな「頭の良い友人」のような感覚です。

 そのうち専門知識を大量に蓄えた人工知能チャットボットが登場すると思いますので、それまでは待つことにしましょう。

 

結言

 コミュニケーションを取りやすいチャットボットなので「頭の良い友人」と表現しましたが、どちらかと言えば「仕事を任せる部下」ではなく「作業を頼むアシスタント」のような感覚です。そういった補助的・道具的なものとしては相当な効用を持っていると考えます。

 結局は使う人間次第ということでもありますが、それは人間だって同じだと思っています。人が上手く活躍できるかどうかは上司や組織や環境といった外部環境に影響を受けるのですから。