負けず嫌いの天邪鬼には向いている世界。
新入社員にワクワクできなくなった
6月中旬です。
弊社の例年通りの日程であれば新入社員の配置がそろそろ定まり、誰がどこに配属されるかの噂が各所で流れる時期となりました。
しかし今年は残念ながらそんな人事に関する組織人鉄板の雑談トークに浴すことができていません。何故ならば私が今年度から属している部署は新入社員が配属される部署ではないためです。
今の部署は様々な部署の中堅どころをかき集めて構成されています。自社の製品群、市場や競合他社の情報、自社組織のリソースに関する情報などなど、幅広く様々な知見を有していなければ仕事にならないため、現場で経験を積んだ中堅以上であることが必須要件です。
露悪的ですが新人を入れてもまったく役に立たないためそもそも配属しません。
よって今年は新人研修に駆り出されることもなく、新入社員にまったく関わらないまま春を過ごすこととなりました。
なんとなく寂しい気分です。でも若者をからかうことに楽しみを見出すのは悪いおじさんですので、むやみに若者へ絡みに行くことはちゃんと自己抑制せねばなりません。今年は新人同士で固まって本社や事業所をウロウロと心細げに歩いている姿を遠めに眺めておくだけにします。
悪いおじさんなので、そういう若者を見かけると、ついちょっかいを掛けたくなってしまうなぁ・・・
できないならば不要
私が今いる部署はそんな中堅以上しかいない部署ですので、現場の設計屋よりも求められる要求が高くなったと感じています。技術職はそもそも知識や能力が不足している人間を不要と判断するような実力主義的価値観が根底にありますが、今はそれ以上です。
設計部署ではまだ人に教育を施すことが前提でした。若手を育てて一人前にするための仕組みが存在していました。
今の部署にはそもそも教育をする仕組みがありません。配属されたら即戦力として能動的に動き、不足があれば自律的に補うことが求められます。中堅以上であれば充分に知見を学んできたはず、持っていなくても自ら学ぶことができるはず、それができないのであればお前の椅子はない、それくらいの温度感です。
このような感覚が一般的な業界も世の中には多数ありますが、技術伝承をすることが常識となっている製造業の中ではこれは比較的強めの要求だと言えます。
私は負けず嫌いの天邪鬼ですのでこのような試される環境も好みです。ただ、人によっては厳しいかと思われます。特に「仕事のやり方は会社がちゃんと教育すべき」を絶対視する人には向いていない環境です。
もちろん仕事のやり方は会社が適切に教育すべきであることは間違いありませんが、それは定型業務を基本とする部署や職場に限った話です。企画や開発の仕事は世の中にない新しいモノを作ることを求められるため、どうやれば新しく売れるものを作れるかなんて教育しようがありません。それが分かっていれば誰も苦労しないのですから。
よってそういった新規性を求められる職場では必然的に自ら学び自ら考える自律的な人材しか生き残ることができませんし、その能力を求められる職場環境となります。
結言
要求が高めの職場では新入社員に関わる機会がない。
今年の春はそんなどうでもいいことを学べました。
若者をからかって活力を得ようとする悪いおじさんムーブが過ぎるので自制しますが・・・新人に関われないのはなんとなく寂しいです。
余談
うちの部署は新入社員とほとんど関わらないため、新入社員からすれば「何をやってるか分からない部署」「ちゃんと仕事してるのか?」と思われがちな部署だったりします。私も新人時代はそう思っていました。
まあ、よく知らない部署に対する感想なんてきっとそんなものでしょう。