忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

キャリアプランが定まっていない

 

 何処でもやっていけるとは思うが、首を振る時は慎重に。

 

チラチラ

 今、弊社の中国現地法人では技術力のあるメンバーが必要らしい。先日中国へ出張した際に営業責任者から滔々と説明された。日本からの赴任者は何人もいるが、その多くが営業枠であり顧客への技術サポート力や即応力に欠けているため拡販においても維持においても難儀しているとのことだ。

 言いたいことは分かる。モノを売るにせよコトを売るにせよ、ファンを作ることはとても大切だ。その会社、そのブランド、極論その人にお金を出せば必要を満たせると信頼されることが事業継続の要となる。メーカーにとっては製品だけでなく技術力がコアであり、ある種の販促ツールだと言えるだろう。

 

 「それならば製品知識が豊富な営業マンを育てないといけないですね」とお茶を濁してみたが、もちろんただの相槌であり意味を持つ言葉ではない。技術力は無から生じることなどないのだから、現地で技術に明るいスタッフを採用するにせよ現状の人員に技術を教育するにせよ、技術を継承するための伝承者が必要になる。それを手配する権限を持つ人と話すべきだろう。

 何にせよ、チラチラとこちらを見ながらそういった話を私に振らないで欲しい。

 自社製品の技術的なことを一通り理解しており、顧客への訪問も慣れていて、営業のことも理解していて、海外でも働ける、技術者と営業マンの双方に対する理解を持った使い勝手の良い中堅は社内にも数える程しかいない。

 そして私は恐らくその末席にいる。先輩諸兄と比較すればまだまだ経験不足ではあるが、技術者上がりの商品企画屋は海外現法のニーズにぴったりマッチしているのだから。後は語学さえ充足すれば役に立つし、語学はそれこそ現地で学ばせればいい。

 何より、今の中国現法の親分は、私の元上司だ。営業責任者の言へ迂闊に同意しようものなら速やかに上へ情報が報告されるだろう。社会人の報連相技術を侮ってはいけない。

 昨年に中国へ行った際にも親分から赴任の話を仄めかされた。手頃で便利な駒と思われることは会社員としてある意味評価されているのだろうが、他者の人生を左右できる権限を持つ人の言葉へ不用意に首を縦に振るわけにもいかない。会社員にとって人事権とはそれほどに重い。

 

結言

 もちろん会社の命令が下ればしがないサラリーマンとして従うつもりですが、個人的にはグローバルな働き方を望んでいるわけでもなく、何より日本食を愛しているのであまり日本から離れたくないのが今の気持ちです。一応赴任すると給料はアップするので、それが慰めにはなるでしょうが。

 いずれにせよ数年以内にまたどこかへ異動辞令が出るでしょう。それが海外か、古巣の技術部か、或いはまったく別の所か、少し戦々恐々としています。