個人主義と全体主義。
民主主義と社会主義。
つまりは異なる合理性の信奉。
犯罪
「中国では道を歩いていても犯罪に巻き込まれる危険性は低いよ。あちこちに監視カメラがあるからすぐに犯罪者が見つかるし、そもそも現金は誰も持ってない。電子マネーも政府がお金の動きを全部監視しているから、悪いことをしたら見つかる」
うーん、システマチックな犯罪抑止。
合理的ではあるけども、個人主義者の私としては"自由の価値"を比較的高めに見積もっているので、理解はできるけど同意は難しいところ。
秩序と自由のバランスはとても難しいテーマですが、中国は秩序サイドに振り切っていて分かりやすいです。
オチ。
「まあ、中国でも詐欺とかはあるから気を付けないとね」
「それは大丈夫です、中国語が分からないので詐欺には引っかかりません」
政治参画意識
「99%の一般人は政治のことなんて興味ないよ、それよりも日々の生活の方が大切。政治は優秀な1%のエリートが考えればいい」
アイビーリーグ、グランゼコール、東京大学など、国家を動かすエリートは民主主義国家でも選別的ではありますが、一応は「市民の政治参画意識の醸成」を謳うのが民主制であり、その真逆を是とするのが中国です。
人々が政治に興味を持っていない。
「だから政治に興味を持たせるべきだ」と考えるか、「だから政治に興味を持たないままでいい」と考えるか、これもまた異なる合理性の一形態です。
メンテナンス意識の違い
日本と比べると、中国はメンテナンスや維持管理に対して意識が低いように思えます。あちこち壊れているし、直して長く使うよりも新しいものへ置き換えればいいとした思想が生活上の物品に限らず社会全体からも感じます。
まあ、理由の考察はそこまで難しくありません。
・資源的制約の少なさから来る資源効率の未考慮
・技術革新の速度に基づく更新サイクルの短期化
・土地や財産所有者の非永続性に基づく長期保存インセンティブの低さ
・労働市場の流動性が高いことによる短期成果主義
などなど、いくつか挙げられます。
間違いなく合理的ではあるのですが、まあ、資源に乏しい島国の人間からすると、羨ましいと言うべきなのか、もったいないと言うべきなのか、悩ましいところです。
結言
合理性、道理や論理にかなっているかどうかは前提条件によって異なります。
合理的に考えれば同じ結論になる、なんてことはありません。異なる条件を持ったそれぞれが異なる合理性を持っており、何はともあれ合理性とは熟考の余地がある概念です。