忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

申し訳ないけど、歯医者さんには当たり外れがある・・・と思う

 不定期で軽めの話をしたくなる症候群に罹患しているので、今日は軽い話。いや、ホント油断すると真面目で堅苦しい話を延々としだすので、意識して軽く明るい話をすべきだと思っているわけなんですよ。人間疲れていると暗くなりがちです。そこで逆転の発想、明るい気持ちになれば疲れが無くなるのではないかとそう愚考するわけです。無くならないんですけどね。疲れ。わぁ現実って厳しい。

歯医者は敵か味方か

 歯医者に行くと敗者のような気持ちになります・・・・・・もう今日は何も書かないほうがいいんじゃないかな。モルダー、貴方疲れてるのよ。今日歯医者に定期検診へ行った、というだけなんです。ただ歯医者が苦手なので、どうにも精神的な疲労が・・・

 顎が小さいせいで子どもの頃から歯並びに支障をきたしており、よく歯医者に引き摺られるように連行されていました。小学生の頃には親心に従って矯正にもチャレンジしたのですがさっぱり改善せず、未だに歯並びは悪いです。特に犬歯の位置が悪く、収まりきらずに上のほうにずれているため吸血鬼のような感じになっています。血は吸えないんですけど。もうしょうがないんです、顎のサイズに対して歯の数が多いのが悪いんです。もうちょっと人体さんやDNAさんも融通を利かしてくれるといいのに。そんなお役所仕事じゃ世の中渡っていけないんですからね?

 子どもの頃、歯医者さんは私の脳内会議において圧倒的満場一致ででした。通っていた歯医者は少し遠いところだったので母の運転する車で向かうのですが、気分は処刑場に連行される死刑囚のようなものです。車窓を流れていくいつもの景色は灰色にくすみ、普段は輝いて見える遊び場も、お金が無いのに遊ばせてくれる優しいお婆ちゃんの駄菓子屋も、友達とよく遊んでいた公園も、私を置いて後方へ流れ去ってしまうのです。子どもながらに窓の外を物憂げに眺めつつ、もうあそこには戻れないかもしれない、切り離されて二度と手に入れることは出来ないんだと、世界から捨て去られたような気持ちが私の心を支配していました。さながらドナドナです。歯医者に行くだけなのに。

 通っていた歯医者はあまり笑わないけれども言葉遣いが丁寧なお爺ちゃんが家族経営をしているところで、腕がいいとお母さんネットワークで評判だったようです。しかしながら腕がいいかどうかは子ども的にはまったく知ったこっちゃありません。この爺ちゃんの住処に行く度においらの乳歯が無理くり引き抜かれるんだという恐怖のみが存在しました。

「永久歯がちゃんと生えるように乳歯を先に抜いておくよ」

 待って、ぐらついてからでもいいじゃん、自然に抜けるのを待ってもいいじゃん?わざわざ無理くり抜かなくてもいいじゃん!?自然の摂理に反しているよそれは!

 しかし子どもに逃れる術など無く、ほとんどの乳歯はあの歯医者で抜かれたのでした。それなのに結局歯並びは悪いままなので困ったものです。ま、まあ、あの通院が無ければもっと悪くなっていた可能性もあるので、必要だったのでしょう・・・私の将来にとっては味方だったわけです。まあ、今でも敵だと思ってますけど。ますけど!

歯医者の当たり外れ

 そんなわけで無事に歯医者嫌いとなり、学生時代は貧乏も相まって全然歯医者に行きませんでした。しかしながら大人になってから虫歯や親知らずが出来てしまい、嫌々ながらも歯医者に行くことに。

 歳を取ってからどうにも嘔吐反射が酷く治療中にめちゃくちゃえずいてしまうため、そこを察して上手い事治療してくれる歯医者さんを探す必要がありました。嘔吐反射に特化した専門の歯科は近所に無かったのです。

 そういうわけでコンビニ並みに存在する歯医者へあちこちチャレンジしたのですが、いや、言ってはなんですが、歯医者さんってけっこう当たり外れがありますよね・・・「今の辛かったですか?じゃあこうならどうです?大丈夫そうですね、じゃあこっちのほうから削りますねー」とこっちの様子を伺いながら治療を調整する歯医者さんもいれば、「痛かったら手を挙げてくださいねー、あ、動かないでください、我慢してねー」と一途にやると決めた治療を完遂する真面目な歯医者さんもいます。

 人それぞれだと思いますが、個人的に後者の歯医者さんは外れなのです、私には合わないのです。嘔吐反射が出た時は一旦手を止めて欲しいのですよ、反射的に口が開けなくなるので。我慢とかじゃなく反射なんです、不随意運動なんです。我慢で抑えられるものではないんです。タップしたら一旦手を止めてくださいマジで。プロレス並みのタップをしてるんだからさ。

 そして往々にして前者の歯医者さんのほうが治るのがが早いのです。顎と歯の数が合わない都合上、親知らずは当然の如く全部抜いたのですが、1本は後者のタイプの歯医者さん、残りは前者のタイプの歯医者さんに抜いてもらいました。前者のタイプでは治療中もそこまで痛みが無く、15分くらいでさらっと抜き終わって完治もすぐでした。後者のタイプの歯医者さんの時はこの世に地獄が顕在化されたのかというくらいの苦痛を伴いつつ1時間くらい掛けてゴリゴリ抜いた挙句、抜歯後は1か月くらい痛みが取れずにロキソニン先輩のお世話になったのです。二度とあの歯医者には行かないぞ・・・(恨み節)

 それ以来、私に合う歯医者に月1で通うようになりました。歯医者嫌いを克服したわけではないですが苦痛を味わうよりも当たりの歯医者に通って予防したほうが良いことを理解できたからです。私も大人になったんだなぁ・・・

 なんともしょうもない話でした。

 え、歯医者さんから言わせてもらえば客にも当たり外れがあるって?お前は外れ客?うーん、ごもっとも。