社会全般
理系と文系の区分について、時々世間で語られているのは『理系と文系を明確に分けているのは日本だけ』という言説です。その実態については教育畑の人が議論されているのでそちらにお任せするとして、今回は文理の区分に関する愚見をつらつらと語ります。 あ…
五月、各所のメディアでは風物詩のトピックとして五月病と給料、そしてその両方を合わせた話題が多くなります。つまりモチベーションの大小と給金の大小の相関に関しての話題です。そもそも動機やモチベーションというものは人それぞれなので十把一絡げには…
鍛造という金属の加工方法があります。ハンマーやプレス機で金属を叩いて目的の形状を作る加工です。有名なところとしては日本刀の製造過程を想像してもらえば分かりやすいでしょう。トンカントンカンと金属を叩いて鍛えるのが鍛造です。 ジャレド・ダイアモ…
転職や異動によって新しい組織・集団に所属した際、その新しい集団の問題点を大声で悪し様に吹聴したり、元々所属していた人を責め立てるのはあまり望ましくありません。その新しく所属した組織・集団が古巣に比べてどれほど悪く不適切な環境だとしてもです…
私は私である、という命題は本人にとっては疑う余地のない真ではありますが、他者からすればその命題の真偽には意味がありません。自己の認識というものは「私」にとっては重要ですが、他者にとって重要ではないものです。 他者による認知こそが「私」を形作…
3月23日に厚生労働省が初めて実施した「生理の貧困」の実態調査結果が発表されて、一部で話題となっていました。 「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす影響に関する調査」の結果を公表します|厚生労働省 このテーマはとても重い内容であり、あまり…
互いの意見や主張が異なる場合に双方で譲歩したり折り合いをつけることを「歩み寄る」、相手との心のへだたりを感じる時には「距離感」と表現するように、心や主張のような非物理的なものであっても距離の概念で例えられることが多々あります。 今回はそんな…
先日、設計屋は物事の流れにおける中流であり、インテリと現場の中間に居るという話をしました。その真ん中からの視点から見た革新と保守に関して、特にそれらの衝突を避けることに関する見解を述べていきます。 革新と保守の比率 革新(リベラル)と保守(コン…
事故、災害、戦争、政治的混乱、そういった有事の際、人々はそれを解決する人を英雄と呼んで誉めそやします。優れた力や技術を持ち、誰かを救い、悪役を打ち倒す存在が英雄・ヒーローの定義であり、有事を解決して皆を救う人を英雄と称えることに異論は出な…
「近頃の若者」論は時代を問わず人気ジャンルですので特になんとも思わないのですが、若者の痴呆化というフレーズを先日見かけてさすがに驚きました。 価値観や思想は人それぞれであって良いと思っていますが、これはさすがに避けたほうが望ましい考え方です…
ロシアとウクライナの戦争に関して各所様々な界隈で話題となっています。世界中が持ち切りで熱狂と言ってもいいかもしれません。先日も久しぶりに外食したところ、バイトらしき若い女性2人が戦時におけるSNSでのフェイクニュースについて語り合っていて、社…
日本語における共感は「他者と感情を共有すること」を意味します。厳密に言えば共感とは感情そのものを共有しているのではなく、自らの持つ感情が他者の感情によって影響を受けることによって引き起こされるものであり、必ずしも一緒の感情を持つことではあ…
初手雑談 2021年4月にブログを書き始めるまではそもそもブログサービスの区別が付いていなかったのですが、今ではちゃんとはてなブログの区別が付くようになりました。 読者登録ボタンがあるのがはてなブログです。それ以外は多分なんか別のブログサービスだ…
西洋と東洋、罪と恥、といったように文化を分類するのは社会学的に一般的な行いです。知識や宗教、慣習や地域といった様々な切り口によって人間活動の差異が分析されています。 アメリカの社会学者であるブラッドレイとジェイソンは文化・価値観をHonor(名誉…
綺麗事とは「実情にそぐわない、体裁ばかりを整えた事柄」という意味で、一般に非難の意を含んだ用いられ方をする言葉です。 類似の扱いをされがちな言葉が正論ですが、正論は「道理にかなった正しい意見や議論」という言葉であり、語意そのものには非難の意…
男っていうのは気楽なもんだ、というのは比較的一般的な感覚かと思います。私も長年男として生きていますが、多分気楽です。いえ、まあ、性別が変わったことは無いので比較できないのですが。 今回はそんな男の気楽さについて論じてみます。 この手の男女に…
異なる意見には価値があります。単一の意見では見えていなかった問題点を見つけて論理の穴を塞ぐ、もしくは止揚することにより、より良い意見への発展を期待できるからです。曇りひとつない完璧で美しい意見よりも反証によって叩きあげられた意見の方が現実…
ニュースには有益論と害悪論があります。 有益論としては、ビジネスで使える、情報収集は社会人にとって必須スキル、世間話のネタになる、知らないと非常識と思われる、といったところでしょうか。 反対に害悪論としては、自身の生活の役に立つニュースはほ…
先日は”やってる感”に関して少し苦言を呈しましたが、今回はやってない感についてその魅力をアピールしていきたいと思います。 ”やってる感”について再び述べる やってる感については先日の記事で述べましたが、もう一度簡単に整理します。 そもそもやってる…
陰謀論とはそもそもの定義が曖昧ではありますが、「他に妥当な説明があるにも関わらず、何かしらの巨悪が背後にいて関与していると考える」、もしくは「偶然の一致によって起きた出来事を何者かの策謀によるものだと考える」といったものを指すことが一般的…
価値観の違いでもう絶対に折り合いが付かないことの一つに、「やってる感」の好き嫌いがあると思っています。基本的には機会主義者かつ相対主義者として双方の意見を尊重したいと思っている私ですが、今回は「やってる感」をあまり好まない側の見解を少し述…
無差別殺傷事件や凶悪犯罪がニュースで報道される度にメディアやインターネット上ではその犯罪者の属性や特徴が大きく取り上げられます。遥か昔であれば小説好きや遊民、ひと昔前であればサブカル好きやオタク、昨今であれば無職や貯蓄、交友関係が多いでし…
情報化が日々進む現代社会では様々な情報へのアクセス性が否応なしに高まっています。もちろん容易に入手できる情報は玉石混交であり、インターネットや書籍で手に入る情報が全てなんてことは当然ありませんが、それこそかつては体験でしか得られなかった情…
直球の記事タイトル。 私は不真面目な人間ですし頭も良くないので生きている意味をあまり深く考えたりはしないのですが、たまには少し真面目に考察してみましょう。 この問いに関する答えは人それぞれ多種多様であり、意味を求める人もいれば求めない人もい…
人の感情の中でも特に強いものの一種に優越感と劣等感があります。これらはどちらもあまり好ましくないものとされがちではありますが、だからといって消し去れるものでもありません。むしろ適切に取り扱うことが出来ればとても有益な感情のため、消し去るこ…
幸福感を高めるアプローチは大まかに分けると二種類あると考えています。幸福と感じる閾値まで頑張って到達するか、その閾値を変えるかです。閾値に届かせるアプローチはどちらかというと物質的・西洋的価値観と言えます。対して閾値を変えて現在に満足する…
多くの生物は二つの目を持っています。目の数は生物の進化の歴史で様々な種類が生まれてきましたが、一つでは少なく、三つ以上では余分なため、二つ目の生物が主流となりました。単眼や複眼もありますがまあそれはさておき、目が二つあるのは立体感・遠近感…
世には理想論と現実論があります。 辞書的な意味で言えば、理想論は「理想的ではあっても現実からかけ離れ、とても実現できそうにない考え方」であり、現実論は「たてまえより、むしろ現実に即して考えてゆこうとする立場」となります。 理想論と現実論はど…
人様が美味しいとか面白いとか言うものは本当に美味しかったり面白いのだろうと思います。美味しいと紹介された近所のお店には必ず行きますし、面白いと紹介された作品は積極的に楽しんでいます。 逆に人がマズイとかつまらないと言うものはきっとその人には…
羞恥心、いわゆる恥というものは誰もが感じる一般的な感情です。 人が恥を感じるのは様々な状況がありますが、何を恥に感じるかは個々人で大きな差異があります。人前で何かを発表することを恥じる人もいればまったく気にしない人もいます。感情を表すことを…