忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

伝統・文化・宗教

感謝をするから喜びが生まれる

ここ数日ほど『感謝の要不要』についてネットの一部で騒がれていたのを見かけましたので、感謝の考え方に関する凄くふわふわした個人的見解を語ってみましょう。 通常、感謝は何かしらの喜びをもらった時にするものです。 例えばプレゼントをもらったり、親…

宗教家の善意を誰がどう止めればいいものやら

年に数回くらいは『政教分離』がSNSのトレンドに上がっているのを見かけます。 そんな、微妙にグレーな話題を取り上げましょう。 前提 政教分離原則とは宗教団体が国家権力を行使することを否定するものではなく、国家権力が特定の宗教団体を優遇したり弾圧…

互いの言い分を呑み込めるかどうか:呑みやすさへの工夫が重要

気付けばハロウィンがやってきて、いつの間にか去っていました。バスに乗り遅れた気分です。何も商業主義的イベントが嫌いとかそういった固い理由があるわけではなく、そもそも乗る気も無かったので特に気にしているわけではありませんが。 どうにもこの手の…

移民を受け入れるためには運動家よりも実務家の力が必要

日本は先進国の中でも最先端を行く人口減少社会であり、数十年も経てば劇的な人口動態圧力も変化して落ち着きを取り戻すことが推定されていますが、それまでの過渡期には何かしらの対策を実行しなければ社会の安定を維持することは難しいでしょう。 そのため…

異文化に限らず、コミュニケーションで大切なこと

そこそこに趣深い会話だったので、昨日の記事の続きを記録してみます。 会話の続き 【私】 「祖霊が戻ってくるとした表現はアジア的でしたね、理解が足りず申し訳ないです。私の親戚にキリスト教徒の人がいるので、その人からもっと学んでおくべきでした」 …

おしゃべり好きの異文化コミュニケーションと迷子の仕事

あるメールのやり取り。 【営業マン(ラテン系アメリカ人)】 「やあ、連休は楽しかったかい?」 「新しい顧客の情報ですが、この顧客の状況に合った製品を紹介したいです。アドバイスをくれると助かります」 【私(日本人)】 「連休明けは仕事に集中できないよ…

国際問題やグローバルに関して語るのであれば宗教や哲学への理解が必要

日本では、と限定できるほどのデータがあるわけでもありませんが、日本では宗教や哲学は実学ではない分野として捉えられている傾向があるかと思います。宗教や哲学は実学を好む日本人的気風からすると若干忌避されがちな学問分野です。 ただ、国際化が進む現…

伝統に支配される必要はないが、捨てることもない

日本は世界で最も伝統を重んじない国家です。 と言うと様々な異論反論があるかと思いますが、一応これは統計データに基づく見解です。 5年に一度結果が発表されている社会学の国際プロジェクト「世界価値観調査(World Values Survey)」の結果から作成された…

アメリカ人が太っている理由が分かった気がする

肥満率が高いとよく言われるアメリカですが、実際にアメリカへ行ったところ、本当に肥満の人が多くて驚きました。ベルトの上にお肉が乗っているなんて優しいレベルではなく、シルエットがほとんどハンプティダンプティになっている人もしばしば見かけたくら…

異文化との遭遇

アメリカの営業拠点から届いたメール。 「やあ!元気してるかい?」 お、英語のメールだ。名前からするとアメリカ人か?(普通の推論) 「ちょっと困っててさ、教えてくれよ!」 まあ困っているなら助けようじゃないか。 「この絵に書いてあるS22ってどういう…

タブーにはどこまで触れていいものか

タブー(Taboo)とは、社会的・文化的・道徳的に触れたり口に出してはいけないと禁止されている物や事柄を指します。 日本語での訳語は禁忌とされますが、禁忌は科学的や技術的にすべきでないことも含まれるためニュアンスの差異が若干あります。タブーはそう…

個人崇拝系は少し苦手

先日は少し取り扱いにくいテーマである宗教関係の記事を書きました。今日も引き続き宗教をテーマにして記事を書いていきます。 話題の宗教に関して 学問的な視点で宗教を見る習慣があるのですが、ふと、そういえば各所で何かと話題に上がっている家庭連合(統…

私の幸せは貴方の幸せと同じではない、という考え

少し冷たいようで、案外そうでもない考え方。 宗教観に関する私見 私は比較的宗教に触れる機会が多い人生を歩んできたと思います。 母方は祖父母の代から熱心な仏教系信者ですし、親戚にはプロテスタントの人もいます。図書館では神道系の書籍をそこそこ読み…

輪廻転生って概念、必要?

いやいや、とてもとてもアンタッチャブルな記事タイトル。怖い怖い。 宗教について半可通がああだこうだ語るのは良くないことは承知していますが、思うところをちょっと述べてみたくなったので恐る恐る書き連ねてみたいと思います。 輪廻転生とは 人は死んだ…

悟りと価値観の関係~宗教観に関する私的な見解

物事の善悪・好悪に関する価値観について考えていると悟りとは何かという考えに辿り着きます。悟りたいと考えている仏教ガチ勢というわけではないのですが、少し悟りについて考えてみます。もっとも、具体的な話はお坊さんの説法や書籍を読んだほうが良いで…

wokeは伝統とどう向き合うべきか

woke(目覚め・覚醒)はここ10年内にアメリカで流行っている言葉で、社会的不公正や人種差別、性差別などに対する意識が高いことを意味します。日常に存在する社会問題に対して積極的に働きかけて社会正義や人種的正義を実現することを目指した考え方です。 私…

日本人は日本人論が好き~帰属意識と恥の文化

日本人は日本人論が好きだと巷では言われます。比較文化学(Comparative Cultural Studies)のような学問がある以上、他所の文化や考え方、自国や自民族がどう見られているかといったことに興味を持つのは日本人に限らずどこの人であっても変わらないものでは…

擬人化に関する考察~文化・地理・宗教を軸として

日本人論について書こうと思ったのですが、その前の下地として、日本と他国を比較する題材に擬人化を用いてみます。 擬人化とは 擬人化とは人間以外のものを人間のような形質や特徴を与える手法です。動植物や事物、自然や現象などを人のフォーマットを用い…

伝統への攻撃と伝統の比較機能

過去記事の続きです。 伝統を変化させることと、伝統を攻撃することの違い 少し政治的な話になりますが、世の中には現状に不満を持っている人と持っていない人がいます。多くの場合は既得権益者とそれに反対する人との対立構造となります。既得権益というと…

伝統とその価値について

伝統とは ある社会で古くから受け継がれてきた、風習や様式、傾向など を意味します。 この伝統というものに価値を見出す人と見出さない人がいます。何故その差が出るのかを少し考えてみましょう。 伝統に対する保守派と進歩派 言ってしまえば伝統とは長く続…