忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ビジネス界隈で頻繁に見かける生存者バイアスがつい気になる

先日、「底辺を経験した人は強い」「エリート街道を突き進んできた人よりも底辺を経験したことがある人のほうが強い」という言説を見かけました。 底辺を経験したことが無い人間よりは底辺を知っている人間のほうが底辺への解像度が高くリスクを取って挑戦し…

人見知り(自己申告)の言い分

先日、来日したアメリカ現地法人の営業マンを歓迎するための英語縛りの親睦会に参加してきました。 他部門からは管理職がぞろぞろと参列する中、うちの部門は下っ端の私一人でした。部門内で色々な人を誘ったのに「いや、英語はちょっと・・・」と全員及び腰で…

綺麗な資料を作るのは面倒くさい・・・けれども

[若手営業] 「顧客向けのプレゼン資料を作ったのですが、どうにも技術的で難しい内容が多々あって自信がないので、内容を確認してもらえますか?」 [中堅技術者] 「いいよ、どれどれ・・・ごめん、技術的な部分は色々と手直ししてあげるけど、この資料はそれ以…

管理職の椅子を増やせば女性管理職を増やせるか

今回は学術的な根拠の一切ない、ただの思い付きを語っていきます。独立行政法人労働政策研究・研修機構が発行する『データブック国際労働比較2023』をパラパラと読んでいた際にふと考えてみただけの、価値のない妄言です。 女性管理職の割合と椅子の数 日本…

日本の製造業は結構頑張っているんじゃなかろうか

昨今、日本の製造業の衰退が語られる日々が続きます。グローバリズムでは労働力が安価な地域に製造拠点が集中する以上、最盛期に比べれば日本を拠点とする製造業が衰退することはやむを得ないものでありますが、製造業に勤める私としては少し悲しいやら寂し…

世界における日本の自由と課題:Freedom in the World 2023を見る

今年もフリーダム・ハウスによる『Freedom in the World』が更新されましたので、その内訳を見ていきます。 スコアの発表自体は3月中旬に行われましたが、日本のスコア詳細が公表されたのは5月下旬です。今回もそのスコア詳細について見ていきましょう。 (20…

ステレオタイプのアップデート:日本と諸外国の若者の意識調査

ステレオタイプとは、多くの人に浸透している固定観念や思い込みのことを指す言葉です。 人は様々な物事をステレオタイプ的認知によって処理しています。それは思考の効率化・省力化であり、日々様々な情報を処理しなければならない現代社会において必要な行…

難民問題に関する一つの視点:日本が抱える国内避難民

ここ数年、難民問題と入管法改正に関して色々と議論が紛糾しています。 各国で難民の定義や国家の仕組みが異なることから、国際的に一律のルールを定めることは難しいため、日本としてどのように難民や出入国管理を対応していくか議論が深まるのは良いことで…

日本の強みと弱みを把握する:社会進歩指数(Social Progress Index 2022)

社会進歩指数(Social Progress Index: SPI)はアメリカに拠点を置く非営利団体Social Progress Imperativeが毎年公表している指標です。 社会進歩指数は一般的な国際統計やランキングよりも総合的で包括的な側面をもって社会的パフォーマンスを捉えることで社…

決断と独断専行の境目

独断専行は指揮官が現場の状況に応じて受けている命令に反することを決心する行為を意味する軍事用語ですが、現在では単独の判断で事を行う行為を意味する言葉として広く用いられています。 軍事における独断専行は必ずしも批判的に扱われるものではなく、む…

誰もが合意できるユートピア像は、存在しない

同僚との会話の記録。 私「最近、どうすれば全ての差別や不平等をなくせるか、ちょっと考えていたんですけど」 同僚「また壮大なこと言ってんな」 私「まず、収入に差があったら平等じゃないですよね。だからみんな同じ収入にすればいいと思うんです」 同僚…

公憤に関して思うところの整理

怱々たる状況が原初的な防衛反応を引き起こし正常な判断力を麻痺させている懸念があるため、静穏なる儀について表白したきところです。言い換えれば、仕事が忙しくて少し怒りっぽくなっているため、軽いテーマを選んで記事を書きたい気持ちです。 持って回っ…

しようもないトラウマは誰にだってある

トラウマ。心の傷。心的外傷。 PTSD(心的外傷後ストレス障害)や急性ストレス障害とまで至らずとも、ふとした時に思い出してストレスを感じたり、人生に何らかの影響を与えているもの、それがトラウマです。 トラウマは本人からすれば重大であっても、他人か…

「働きがい」に関する認識の差異

例年、年度の初頭は新入社員研修の講師役として引っ張り出されるため、この時期は仕事や商売について考えることが多くなります。 今回は新入社員や研修に関連する連想ワードとして、いまいち掴みどころのない言葉である「働きがい」について考えてみましょう…

無責任だとする指摘の無責任性と、助言の存在価値

A「仕事辛い、会社がブラックだ」 B「辞めちゃえばいい」B’「もう少し頑張ってみたらどうだ」 C「それは無責任な発言だ」 このような流れのコミュニケーションを時々見かけます。仕事に関連して、4~5月頃のSNSでは特に。 ・何かしらを継続することへの疑義 …

感情は拒絶するのではなく、すり替える

嫉妬や軽蔑など、好ましくないとされる感情は様々あります。 これらは内心に持つことさえ許されない拒絶すべき感情だとされがちなものですが、それは個人的には不適切だと考えています。 今回はそんな『感情』について述べていきましょう。 感情の善悪 そも…

政治の話が忌避されず、もっと活発になるための検討

政治を話題にすることは多くの場合で忌避されがちなものです。家族や友人など身近な人に限らず、親しくない人と話をする際やSNS上で話題とすることも忌避される場合があります。 政治の話題はある種のタブーだからこそ、その忌避感自体がそもそも表沙汰に出…

何かを依頼したり判断を任せる時にはコミュニケーションメソッドの『SBAR』を使おう

私「はい、もしもし」 若手「営業部の○○○です」 私「ほいさ」 若手「今度顧客に商品の説明をするのですが、その際に商品のサンプルがあったほうがいいと思ってるんです」 私「うん、あったほうがいいだろうね」 若手「はい」 私「・・・ん?」 若手「はい」 私…

自己や他者の嫌悪を避ける:個人とは機能の集合体である

思考や意見、情動や言動、それら個人から出力されるものは、個人の一部ではありますが個人そのものではありません。 それらは個人の持つ機能から出力された結果であり、個人がその機能を持っていること自体は事実ではあるものの、その機能単独が個人の全てで…

新しいものが必ずしもベストな選択とは限らない:フロン冷媒を事例として

新しい技術や手法が登場する度、ドラスティックな社会導入を推し進めようとする動きが発生します。 もちろんそれは必ずしも悪いことではなく、新しい技術や手法は現時点で社会に存在している課題や問題を解決する見込みがあり、それらを迅速に導入することは…

怪異の典型に不足しているパターンの考察

「私メリーさん。今、あなたのキャッシュカードを持っているの」 「私メリーさん。今、あなたの銀行の前に居るの」 「私メリーさん。今、ATMの前に居るの」 「私メリーさん。今、あなたの暗証番号を入力しているの」 まあ、怖いような、怖くないような。 恐…

言うだけならばタダなので:語学力よわよわ人間の言い逃れ

上司「今月末、アメリカの現地法人から現地スタッフが数人ほど日本に出張してくるから対応よろしく」 私(試しに回避してみるか・・・?) 私「・・・昨今、世の中はグローバル化が進んでいます。弊社も例に洩れず、海外の売上がかなりの比率を占めるようになってい…

説明に関する誤解と説明責任の適用範囲:民主主義の双方向性について

今回は説明責任に関する、少し辛辣で棘のある話。 説明責任の追及限度 さまざまな事例において、行政や政治家、経営者や団体への批判の論拠として用いられる言葉が「説明不足」です。 直近の事例であれば、防衛力を巡る首相の説明は共同通信の調査で「十分で…

たまには遊びのお話を:GeoGuessrが興味深い

今回はとても珍しく、ゲームの話をしましょう。 日本の地理を学びたい 恥ずかしながら、私はいい歳をして日本の地理が壊滅的です。世界地図は結構しっかりと覚えているのですが日本は都道府県の位置すら怪しく、主要都市の位置関係となるとサッパリです。 日…

『首相 アフリカへ5億ドル支援表明』に関する雑感:アフリカへのODAは、まあ、ばらまきです

日本政府が海外へ支援を行うことを宣言するたび、以下の記事のアクセス数が微妙に伸びます。 アクセス数云々はどうでもいいのですが、この記事のアクセス数が少し伸びた時は「あ、またどこかに海外支援をすることを政府が表明したのかな?」とアンテナ的な役…

自分らしく生きる、とはなんぞや?

「自分らしく生きる」という言葉はSNSやブログなど個人の発信している情報や、リクルート・ビジネス関連のwebサイトなどでよく見かけます。 恐らく私は他者から見ても自己認識的にも「自分らしく生きる」ことができている自由人です。 そんな人間ですので、…

上位1%が4割の富を保有していることの感覚的理解

格差を表す言葉として、一時期騒がれていて最近また聞くようになったものに「上位1%の人が世界の富の4割を保有している」があります。 今回はこの言葉を軸に、富の偏在に関してどのような感覚的理解を持つ必要があるか述べていきます。 (富の偏在に関する過…

正義に客観性を:『正義感』の暴走を防ぐために

『正義中毒』や『正義マン』など、世の中には正義の暴走を戒める言葉が存在しています。 なぜ正義が暴走するかについては様々な識者がそれぞれの見解を述べていますが、僭越ながら私も一つ、思っているところを述べていきます。 そこまで新規性の無い論考で…

人様のはてなスターを追ってみたい欲

今日ははてなブログのお話。 一時期は読者登録させてもらっているブログを巡回して読むのに毎日1時間くらい掛かっていて、もちろん楽しんではいたのですが、なかなかヘビィな時間の使い方をしていました。 しかしながら、最近は30分も掛からなくなっています…

そろそろエアコンの試運転をしましょう

私はエアコン屋の回し者ではありませんが、エアコンの試運転は4~5月に行うべきだと推奨します。4~5月がエアコンの試運転には最適な時期です。つまり、そろそろ行うべきです。 私はエアコン屋の回し者ではありませんが、夏本番になると業者が込むからです。…