忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

環境

ベストな選択肢があれば楽だが、そうではないからこそ政治が必要になる

■化石燃料を完全に廃止することになっては目先の投資すら入ってこなくなり国家として破綻することが明白であることから可能な限り化石燃料の延命を図りたい産油国 ■気候変動によって海面が上昇することで将来的に国土が無くなるリスクを背負っておりただちに…

終末論的な言論が漸進的な解決を阻害する

先日は科学的な視点から見た気候変動問題に対する見解を述べましたが、今回は社会的な視点から見た気候変動問題に対する見解を述べていきます。 テーマは「終末論的言論による問題」です。 楽観と悲観の差 気候変動問題においてはティッピングポイントを代表…

リスクを無限大と判定すると議論が成り立たなくなる:気候変動とティッピングポイント

若手「気候変動問題は何を差し置いてもどんなコストを払っても最優先で解決しなければいけないんです」 私「それはSDGs的ではないと思うけど。食糧や飲料水の問題とかもあるわけだし、17項目をバランスよくやるべきじゃないかな」 若手「気候変動で死んでい…

洋上風力発電に関する思索と懸念

日経さんが広告メールで洋上風力発電の話を送ってきたので、日頃思っていることをつらつらと述べていきます。 日本の洋上風力発電の目標と原発換算への疑問 脱炭素社会の実現に向けて、世界中で化石燃料からの各種代替エネルギーの研究開発、そしてビジネス…

紙とプラスチック、バランスが大切だと思う

先日、ようやく初めて紙ストローなるものを使う機会を得ました。 SNSなどで大変に酷評されている紙ストローですが、そうは言ってもデザイナーがストローとして使えるよう設計・評価しているのですから、そこまで言うほど酷いものであるはずがありません。プ…

人間を省いた環境負荷の測定に意味はあるのか

近現代において公害や自然破壊が社会問題となって以降、環境問題への意識は年々高まっています。それに従い、エコ活動やLOHAS、ISO14001やカーボンプライシングの概念、脱炭素社会やサスティナブル学など、様々な概念や手法が出現しています。 今回は現代の…

地球温暖化のシミュレーションに疑問を抱いてしまう

夏になると時間の無駄だと知りつつも、地球温暖化に関するIPCCの報告書やその解説、及びそれらに反論する懐疑派の見解や、さらに再反論する肯定派の言説を読みに行ってしまいます。毎日暑いせいです。あつがなついのが悪いです。 地球温暖化問題については政…

合理性は何を信じるかによって変化する

格言 最後の木が切り倒され、最後の魚が食べられ、最後の川が毒されたとき、あなたはお金を食べることができないことに気付くだろう。 When the Last Tree Is Cut Down, the Last Fish Eaten, and the Last Stream Poisoned, You Will Realize That You Cann…

石炭の代わりに木質ペレット?

もうすぐCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)が始まります。今回の議長国はイギリスです。イギリスはここ数年で石炭火力発電を急速に縮小させており、2024年には全廃することを目指しています。またイギリスを含む欧州では石炭の代替として木質ペレット…

太陽光の発電コストは結局高いの?安いの?

ニュースメールで「経産省の試算により、太陽光発電が最安に」という情報が流れてきたためYahooニュースを見に行ったところ、こんな記事が並んでいました。 ・・・・・・いや、どっちやねーん。最安になったのか、割高になったのか。 仕方がないので経産省の発表資…

エシカルやカーボンプライシングの難しさ

究極のエシカルファッションは「はっぱ隊」なんじゃないだろうか、とふと思いました。はっぱ一枚あればいいわけですから・・・相変わらず頭が悪いです。 エシカルに関して エシカル(Ethical)とは倫理的・道徳的であるとされる行動を指す形容詞で、昨今では特に…

暑い!温暖化のせいだ!と叫びたいが・・・

ここ最近、照りつける日差しが強くとにかく暑いです。こんなに暑いと地球温暖化のせいだ!と叫びたくなるのですが、まあせっかくなので気象庁のデータを見てみましょう。何がせっかくかは分かりませんが、暑くて脳があまり働いていませんのでこのまま続けま…

環境問題で語られるべき国民負担について

民主主義における意思決定と情報の非対称性 民主主義国家において物事を決定する際に必要なのは合意、つまるところ皆が納得して決める必要があります。完全な合意を得るのは現実的ではないため、仕方がないこととはいえ多数決によって決まることになりますが…

気候正義(Climate Justice)という翻訳の危険性

気候正義(Climate Justice)とは、現在の気候変動は先進国の責任であり、途上国に対して公平性を持つためには先進国が率先して気候対策を行わなければいけない、という考えです。気候の公平性とも訳されています。 環境用語集:「気候正義」|EICネット 気候…

自然エネルギーにもリスクはある~変更は慎重に・・・

2050年カーボンニュートラルに向けて再生可能エネルギーや自然エネルギーをどう増やしていくかが議論になっています。2030年までに再エネ比率を40%にするといった内容です。 世の中の時流と反していて恐縮ですが、少し落ち着いて考えたほうがいいんじゃない…