忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

政治・経済

日本が中国と手を組むと戦争が近づく

日本が中国やロシアと手を組んだ場合、アメリカが敵になりえると以前の記事で書きました。 日本が中露の権威主義陣営に付くとなれば、少なくとも自由主義陣営の国とは疎遠になります。疎遠になる程度であればまだマシで、アメリカが敵になることすら覚悟する…

陰謀論とポピュリズムとエリーティズム

似て非なるものか、何かしらの類似性はあるか。 ポピュリズムVSエリーティズムと陰謀論 ポピュリズムは陰謀論と並立的に語られることが多い政治的立場です。それは陰謀論の典型的な物語である「一部の支配者層・エリート集団による民衆の支配」といったスト…

集団を捉える時は個ではなく群で考える必要がある

単純化された物語は理解を容易にする反面、現実を正しく捉えられなくなることには留意が必要です。 「朕は国家なり」を引き摺ることなかれ 世の中には集団を捉える際に組織それ自体とその構成員を上手く区分できない人がいます。もっと言えば集団を擬人化に…

選挙を重く捉えすぎることの弊害

先日も記事にしましたが、選挙を勝敗の視点で見ると選挙後に支障を来たします。選挙や多数決とは集団内での代表意見や代表者の選定行為に過ぎず、本来的に言えば勝敗ではありません。 もちろん有権者もマスメディアも皆口を揃えて選挙を勝敗で語りがちですの…

全部足して「民意」

選挙が終わると、各所で「民意」を用いた言説を見かけるようになります。 ただ、「民意」はそこまで安易に用いていいような言葉ではなく、むしろ個人的にこの言葉は取り扱い注意だと考えています。 人々を区切ることの危険性 選挙で多数派となった側は「これ…

長く政治に関与してきた真面目な人には分からないこと

東京都知事選の季節です。 私も一応は人並み程度に政治への参画意識を持っていますので、このブログでも度々政治的な話題の記事を書いていますし政治的な話を忌避するつもりもありません。 ただ、地方選挙は国政とは違いその地方での選挙権を持つ人が決める…

お友達人事を嘲笑う無意味

その揶揄にどんな意味があるというのか。 人が人を選ぶ お友達人事とはトップの人間が自らに近しい人間を優先的に選定して組織の人員配置を行う行為を揶揄する表現です。 このような人事は一見すると不平等感が強く、ともすれば一種の不正にすら思えるかもし…

失敗に対するレジリエンスの差は善悪ではない

都知事選のニュースが活発になりつつある昨今。 私は5月に東京都へ越してきたばかりなので選挙人名簿に登録されておらず、おそらく都知事選での投票権はもらえません。 それはまあ、この手のルールが無ければ住民票を組織的に移転させるような不正工作が行わ…

権力は生産が可能であることへの認識

『権力の生産』 これはあまり日本では馴染まない概念かと思いますが、この概念を知っていると欧州の国際的な強さが分かりやすくなるかと思います。 権力の定義と発生 一般に「権力」の言葉が用いられる際は政治がトピックである場合が多いため、権力には高低…

日本で政治の話をするのであればアサーティブに

日本で政治の話題が忌避されている理由の一つに「攻撃性」があります。 そんな攻撃性に関する私見を述べていきましょう。 日本では好まれていない 政治の分野では異なる政治信条を持つ人を悪し様に罵ったり誹謗中傷を投げつけるような行為が横行していますが…

民主主義の強み/弱みは「話し合いが続くこと」

民主集中制・民主主義的中央集権主義・Democratic centralism。 呼び名は様々ですが、これは共産主義政党や社会主義国家の組織原理の一つであり、組織の下部構成員が上級機関や指導者の決定に無条件で従う行動規範のことを指します。 もう少し噛み砕いて言え…

主張では「どうしたいか」だけでなく「どうすべきか」も必要

先週の日曜日は引っ越す街を見極めるためにいくつかの駅を出てうろついたり不動産賃貸仲介業者に物件の紹介を受けたりなどをして過ごしました。 ケータイの充電が切れそうだったので夕方頃に住処の駅に帰ってきたところ、いつものように政治団体が演説をして…

人種と民族の違いから民族自決権の意味を考える

ふと思ったことをまとめていきます。 本日のテーマは『民族自決』です。 ・・・重いテーマだこと。 翻訳の難しい言葉 民族自決は存外に難しい、字面通りには捉え難い概念です。 そのまま読めば「各民族」が「自己決定」を行うことを是とする言葉なのですが、そ…

ロシアが恵んでくれる自由はどの程度か

昨日の記事の続き。 ヘヴィなテーマではありますが、権威主義国家の国民が得られる自由に関して語っていきましょう。 「自由」の測定 各国の自由を測定している団体や指標は様々ありますが、その中でも代表的な指標として国際NGO団体フリーダム・ハウスが毎…

憲法について議論をする前段階で必要な認識の擦り合わせ

社会的なテーマの中でも触れ難いものは多々あれど、その中でも憲法は特に語りにくいと感じます。 とはいえ憲法について誰もが口をつぐんで語れなくなるほうが問題だと思っているため、過去にもいくつかなるべく穏当なつもりで記事を書いてきました。 今回は…

中国の国防費に関するニュースを見ての雑感

二日続けて軍事の話をするのは恐縮なのですが、なんとなく語りにくい話題なので続けて書き切ってしまいましょう。 今回は毎年の恒例行事である中国の全人代、そこで発表された国防費について雑感を述べていきます。 ◆中国 ことしの国防費 日本円で34兆8000億…

結局のところ、軍産複合体と呼ばれる兵器産業の規模感はどのくらいか?

軍産複合体なるワードを近年あまり聞かなくなっていましたが、各地での戦争の影響か、またチョコチョコと見かけるようになりました。 軍産複合体の影響力は半世紀以上も前、アイゼンハワーの時代であれば実際的なものではありましたが、現代では大して意味の…

苦い意見であっても、聞く必要はある:ウクライナ戦争に関する専門家の見解に耳を傾ける

ロシアのウクライナ侵略が始まってから約2年。 おそらく世界中のほとんどの人がいち早い収束と停戦を願って止まないことと思います。 しかしながら、そのような停戦は適切ではないと警鐘を上げる専門家がいることにも留意が必要です。 もちろんそのような意…

アメリカの動きを理解するための、大統領と連邦議会に対する認識

別にトランプを擁護したいわけではないけども、ただ、彼を絶対悪だとして石を投げ続けているだけでは見誤ることがある、そういう話をします。 おそらく大して面白い話題ではありません。 過去から学ぶ 2024年米大統領選挙の話題では猫も杓子もトランプを批判…

労働生産性を上げるためには、高く売ればいいんじゃない、かな・・・?

もっとみんなで合理的かつ効率的に頑張れば生産性は高まる。 労働生産性の話となるとそんな物語が各所で語られていますが、どうしてそんな精神論や根性論を前面に押し出す人が多いのだろうと常々疑問に思っています。私とは違って経済に詳しい方々の提言です…

日本の野党がアメリカ大統領選挙から学ぶこと

政治の話題は党派性や事情の複雑さから重くなりがちですので普段はなるべく軽めのトピックを重くならないような語り口で語るよう心掛けているのですが、今回は少し重めのテーマをいつも以上に軽く話していきましょう。 理解と共感は別物 常日頃より各所から…

投票率が低いのは政治に興味が無いから。じゃあどうする?

投票に行かない人を強い言葉で非難するのはあまり好みではありません。 それよりも、ポジティブな対策をゆるーく考えましょう。 ヘヴィなテーマですが、今回は軽めに語っていきます。 問題には対策を取らなければならない(職業病) どこかで選挙がある度に投…

「敵・味方」の単純な世界観からの脱却

他国の政治動向を観察することは学者や専門家以外にとってあまり有意義なことではありませんが、まあ国際社会を理解する上ではそこまで無意味でもないかと思います。 そんなわけで・・・どんなわけかは分かりませんが、ちょっと気分転換がてらドイツ辺りに目を…

政治と党派性:一つの見解としての愚考

主義・主張などが特定の党派に偏っていることを党派性と言います。 "党"の字が入っているためなんとなく政治用語に思える言葉であり実際に政治に関する議論の場で多く用いられていますが、これは政治のみに限定される言葉ではありません。党派とは「考え方・…

国政における「生活第一」とは経済に他ならない

万人に同意される意見はありません。そんな、面白くない話をします。 批判を受け入れないことのリスク ここ数日、SNSで10年以上前の民主党政権時代の話題が活発に行われています。 私個人の感想としては「時代の良し悪しなんて人によって違う」です。為替一…

身近な政治の事例から考える、政治に必要な認識

先日のタクシーでの出来事。 運転手さん「到着しました、1200円です」 私「あ・・・運転手さん、すみませんが細かいのが無くて、1万円なんですけど、これでいけますか?」 「あー、いやー、申し訳ないことに今お釣りで出せるのが2000円しかなくてですね、ほら、…

たとえ不快であっても、政治には関与せねばならぬ

歴史上、数多の賢者が様々な表現で述べてきているように、この世界には変えることができるものと変えることができないものがあります。変えることができないものは鷹揚に受け入れて、変えることができるものを勇気を持って変えていくことが肝要であるとする…

先端の人権概念でも衝突することはあるんだなと:男女平等とジェンダーフリー

ブログやYoutubeなどでアクセス数を考慮するのであればホットな話題を取り扱ったほうがいいですが、ホットな話題は美味しい反面、下手に触れるとやけどをするので、個人的には少し時間が経って冷めてから食べるほうが好みです。 私は猫舌なので。 そんなわけ…

権威主義国家の動機を推論しても意味が無い

中国の経済に怪しい噂が増えつつある昨今、台湾有事や中国国内の経済問題を代表として、首脳部の考えや意向を推論するようなニュース記事が増えてきていると感じます。「このように考えているだろう」「こう思っているはずだ」そういった類のものです。 個人…

インボイス制度の導入に合わせて生活必需品の税率を下げておけば抵抗感が減ったのでは?

門外漢の戯言です。 論争でちょっと気になった点 いよいよ10月からインボイス制度が始まりますが、概ね落ち着いてきたものの今なお賛否の論争は続いていると感じます。 私は税と向き合う生き方・仕事をしていないためそこまで真剣に論争をフォローしていたわ…