忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

技術屋の目線

三菱電機の品質不適切事案調査報告書はとても良いケーススタディだと思う

5月25日、三菱電機が品質不正調査の第3報を発表しました。報告書は今回も250ページ以上の大作で、1~3報全ての報告書を合わせると約750ページです。あと1,2回は報告書が出ると思われますので、合計で1000ページを超えることでしょう。超大作ですね。 ■品質不…

思索における車輪の再発明

研究者やエンジニア、デザイナーやクリエイターなど『考えること』が商売の人がいます。そういった人々は知識をたくさん仕入れてそれを思考に活用し、新たな成果物へ加工することが仕事です。 小売業の人が商品を仕入れるばかりで販売しないのでは駄目なよう…

心の形と断面二次モーメント〜工学屋の要らぬ思索

心が折れるという表現があります。心そのものがポッキリ折れるようなイメージを語感から持っていたのですが、よくよく考えてみると折れるという言葉は『棒や板が曲がって切れる』という意味です。つまり折れることができるということは、心の形が棒状や板状…

ホワイトボードを囲む姿は心を落ち着かせる

ある日、ふと職場のミーティングスペースを覗いてみると、おっさん3人がホワイトボードに絵を書き殴って喧々諤々の議論を行っていました。詳細は分からないですが何らかのトラブルがあってその発生原因を検討し合ってでもいたのでしょう。 その光景を見て、…

KYT(危険予知訓練)は意外と難しい

KYTという言葉があります。これは危険予知訓練(Kiken Yoti Training)の頭字語・イニシャリズムです。ローマ字と英語の頭文字を組み合わせたなんだかハイソな言葉ですね。昭和感が少し残っている気もしますが、何よりも分かりやすさが大切だということを教え…

ネガティブフィードバックを欲しがるエンジニア

当ブログにお越しいただき、あまつさえ賛同や好評といった肯定的なご意見を差し伸べていただける方がおりますことは幸甚の至りです。 さりながら、このような良好で興趣尽きない様相において述べるには好ましからぬことではございますが、披瀝いたしますと、…

技術屋の評価基準に関して~たまには愚痴を

ふざけた文章を書きたくなったついで、たまにはストレートに仕事の愚痴でも書いてみましょう。私は仕事が好きな変人ですし職場の人間関係にも不満は無いのですが、ただのちっぽけでチンチクリンなサラリーマンであり、てやんでぃべらぼうめ!と思うような愚…

図面が読めない購買によるコストダウンはろくな事にならない

製造業では部品や消耗品、原材料や副資材を購入する部門・部署があります。組織によって呼び方は様々で、購買、調達、バイヤー、資材といった名称で呼ばれています。この記事では購買で統一します。 今回は購買に対する技術屋目線での少し厳しい意見を述べた…

設計屋は社会の縮図のど真ん中、だからこそ面白い

技術屋とは単純に言えば技術で飯を食っている人のことを指します。 公共で語る際は技術屋ではなく技術職と呼んだほうがいいかもしれません。金や利権を得ることに熱心な悪い政治家のことを政治"屋"と呼ぶように、"屋"という俗称は軽蔑の意味を含んでいますの…

ヒューマンエラーを防ぐには「余計なお世話」が役に立つ

余計なお世話、という言葉はあまり良い意味合いではありません。まあ”余計”という言葉が入っていることから当然ではあります。類語は「おせっかい」「ありがた迷惑」「いらぬ世話」といったところでしょうか。 確かに不必要だと思われる世話を焼かれることを…

技術屋に立ちはだかるコミュニケーション不全のストレス

技術屋って楽しい、エンジニア最高!と日々思ってはいるのですが、そんな記事を時々書いているとなんだか情報商材や健康グッズを宣伝しているような気分になるので、たまにはネガティブで愚痴っぽいことを書いてみましょう。何事もバランスが大切ですからね…

技術屋視点でのニュースの捉え方~推測ではなく事実を見る

世界が懸念していたロシアによる侵攻が起こってしまいました。2008年の南オセチア紛争、2014年のクリミア危機で国際社会が何も出来なかった結果を見せつけられているようで嫌な気持ちですし、このような暴力的なニュースを見るとどうにも気が落ち込んでしま…

人が居なければヒューマンエラーは起きないけど

人は必ず間違い(エラー)を犯します。マーフィーの法則よろしく、どれだけ日常的で、いかに朝飯前の作業と言えども、考えられないような失敗をするものです。 そんなヒューマンエラーを見ると必ずと言っていいほど話題に上がるのが機械化、コンピュータ化、自…

エンジニアの若手に求めているのは「お勉強できること」

技術とは多義的で幅広い意味を持っている言葉です。アート、テクニック、スキル、エンジニアリング、テクノロジー、サイエンス、クラフトなど様々な意味合いを含んでいます。今回はこの中でもエンジニアリング(工学技術)に焦点を当ててお話します。 エンジニ…

展示会に行きたーい!

「あの展示会、今年は行っていいっすか?」 「何言ってんだ、まん延防止も出てるのに。自粛だ自粛」 悲しみ。展示会行きたいのに。やだー!行きたーい!行きたいのー!と床に転がってジタバタしてみたら行けるかな?と思うも今後の社会人人生のことを考える…

ハインリッヒの法則に関する誤解

労働災害に関する経験則の一つにハインリッヒの法則というものがあります。製造業やインフラ、医療業界では馴染み深い言葉で、もはや常識と言ってもいいでしょう。 これはどのような法則か、一般的には次のような説明がなされます。 1件の重大な事故・災害の…

足らんものは足らんのじゃ

「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」という素晴らしい言葉があります。太平洋戦争中の日本の標語ですが、現代社会でも一部の方が金科玉条としてお持ちいただいていらっしゃるお言葉です。あまりにも素晴らしい宝石のような言葉ですので、後ろ足で砂をかけて埋め…

ある技術屋と機械の仕事

月に一度あるかないか、出荷後の製品を調査することがある。組立屋・アセンブリ屋が試験後に構成部品をバラして部品屋に返却し、個別の部品に異常が無いかを確認するためだ。私の担当製品には小さい部品もあることから時々そういった調査の依頼が来る。 「ま…

「で?」と「なんで?」の違い~思考力を鍛えるのに質問は役立つ

スポーツ選手にとっては鍛え上げた肉体が商売道具です。走ったり投げたりすることは人間の機能の一つと言えますが、スポーツ選手がそれで商売になるのは他の人よりも抜きん出た脚力や持久力、投擲力などを持っているからです。 エンジニアは思考力が商売道具…

だらだら仕事してみたい~技術屋の愚痴

私は技術屋ですが、ブログでは日常的な仕事の話はしていません。業務上の秘密を隠すのが面倒ですしそもそも何が秘密に該当するか判断するのが手間ですので、だったらまあ何も語らないほうが早いよねという考えです。実に普通で当たり前ですね。 とはいえたま…

役に立つかではなく、役に立てればいいのに

少し挑発的な記事タイトルになりました。 好奇心の乏しい若者にどう好奇心を持たせるかが昨今の私の課題です。もちろん”近頃”の若者だから好奇心が無いということはなく昔からそんな若者はたくさん居たことでしょう。かつての若者であった今の大人達にだって…

恐れるべきは間違えることではなく、間違いを認めないこと

人は必ず間違えます。悲しいことに必ずです。これはマーフィーの法則なんて持ち出すまでもなく自明なことです。なので間違えることは恐れる必要なんてありません。貴方も、私も、隣のこの人も、有名人のあの人も、誰もが間違えるのですから。 問題となるのは…

楽しく勉強するにはどうすればいいかと聞かれると、困る

私は勉強が好きです。技術屋はそういう人が多いと思います。というよりも勉強が嫌いな技術屋は残念ながら技術屋を長く続けることは難しく、何処かしらで知識の壁を乗り越えることができずにリタイヤせざるを得なくなる場合があります。そういう人を幾人も見…

考え方の参考になる概念【ローカルミニマム】

組み合わせの種類(変数)が多く、どの組み合わせにすれば最適かという問題を「組み合わせ最適化問題」と言います。 もちろん全部の組み合わせを試せば最適解を見つけることができます。しかし変数の数が多くなればなるほど計算量は膨大となり、現実的では無く…

技術屋から見た工場の仕事と人々

私は工場の隅っこの事務所で働くしがない技術屋です。ふと、もっと現場の具体的なことも書いてみようと思い至ったため、技術屋から見た工場について語ってみます。 工場と言っても作るものや規模によって中身は千差万別、まったく異なるものです。そのため同…

タマゴが先か、ニワトリが先か~新製品の開発における課題

ヒヨコが先でしょうか、それともニワトリが先でしょうか。 もちろんヒヨコです。 ・・・開幕ボケてますが、新製品の開発について一応真面目な話をします。 新製品開発におけるタマゴとニワトリ問題 昨今のグローバル化による市場激化と競合の増加、不安定な景気…

TRIZを使って積極的な問題解決を図ると楽しい

TRIZとは TRIZ(トゥリーズ)はソ連が開発してアメリカが発展させたクリエイティブシンキングです。問題解決や全体の最適化、新しい発明やシステム思考など様々なことに応用できるフレームワークで、英語では Theory of solving inventive problems(発明課題解…

物事の始め方や続け方に関する理系っぽい考え方

物事の始め方や続け方についてはビジネス書や自己啓発本などで様々な理論や理屈が説明されています。そんな中の一つとして理系・技術屋の私がどのような考え方、解釈をしているかを説明してみます。 理系を代表するほど真っ当な考え方ではありませんが、でも…

製造業は不良ゼロを目指すべきではない

昨今に限らず企業による事件や不正行為が発覚した際には多くの企業が襟を正して不正ゼロ、事故ゼロ、不良ゼロを謳います。もちろん法規制への不適合やコンプライアンス違反といったものは社会的に許容されるものではありませんので改善処置が必須です。しか…

他国から見た憲法の存在

政治に関しても時々話題にする私ですが、あまり触れたくない話題もあります。人それぞれ意見が少しずつ異なるような話題です。意見が紅白はっきり分かれていれば両論併記しやすいのですが、憲法やフェミニズム、経済のようなテーマは是々非々なところが多々…