忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

2025-01-01から1年間の記事一覧

チャイナリスク、ではなく「チャイナ」と「リスク」の話

今年は海外出張が少なくて気楽だなー、なんて油断していたら、急遽12月に中国へ行ってこいとの指示を受けましたので、日中関係がこれ以上もつれたりしなければ来月の中旬以降に行ってきます。 実に突発的。 旅程はこれから詰めますが、日程次第ではクリスマ…

人手不足で良いことなんて何もない

人が減ることのショックを甘くみてはいけない。 困った困った 少子高齢化の波に呑まれて私の会社もご多分に漏れず人材が減りつつありますが、どうにもその衝撃が充分に社内で理解されていないように感じます。 先日も、技術的な課題に関して「お前ひとりでや…

ニュース配信サービスも偏っている

ニュースアグリゲーターを通してニュースを広く見ているからバランスが良い、わけではないことに関する注意。 ニュースアグリゲーター エコーチェンバー・フィルターバブル・情報カスケードなどの危険が喧伝される昨今において、それらを避けるためには情報…

開発途上国の援助には意味がある

素朴に、救える命は救ったほうがいいと思いますが、それはそれとして利も説いてみます。 ODA削減の影響に関するニュース報道 本邦でも「ODAに税金を使うな」とした声が右派辺りから気軽に上がることもありますが、ODAの主目的は「開発途上国の経済発展と福祉…

これぞイギリス、これでこそイギリス

やっぱりイギリスさんの面の皮の厚さは凄い。 日本も見習わなければ・・・見習うべきか? ODAの減少予測とイギリスの戦略 イギリスにあるシンクタンクの英国王立国際問題研究所で興味深い研究が発表されていたので読んでいました。 抄訳しながらコメントしてみ…

生成AIは自己分析もしてくれる

機械に人間を分析させる楽しみ。 唐突な性格分析 急に思い立って、「私とのやり取り記録から性格分析をしてくれ」とAIさんに頼んでみました。 人柄や性格は対話の中に滲み出るものですので、何度もやり取りをしているAIさんならばちゃんと分析できるのではな…

野生動物との共存に関する学びの記録

近頃は毎日のように熊のニュースを見かけます。 私のような機械工学畑の人間はどうにもこの辺りの自然・環境・動物・生態などの学問に疎いところがありますので、具体的なところが分かりません。 そういう時は専門家の見解を学ぶことにしています。 今回は機…

科学を擁護するための公正な天秤

なんとも言及し難い『気候変動』に関して、COPの時期ですので及び腰ながら語っていきましょう。 私は科学を否定しているのではなく構造を否定したいのであり、むしろ科学を擁護したいのです。 非対称性のある言論空間 気候変動に関する言論は、率直に言って…

使えるものは何でも使え、ただし倫理は忘れずに

Don't be evil(邪悪になるな)は、本来の文脈にちゃんと接続されていれば有益なモットーだと思います。 実用主義(プラグマティズム)の考え方 生家の家訓、と言うほどでもないですが、よく家庭内で使われていた言葉の一つに「立っている者は親でも使え」があり…

リアリズムとリベラリズムから見る台湾海峡の軍事的緊張

一度整理しておきたかった話題として、台湾海峡の軍事的緊張をベースに、安全保障に関する考え方の違いをまとめてみます。 安全保障論の二大思想 安全保障に関する理論は大きく二つの思想に分けることができます。 一つはリアリズムで、もう一つはリベラリズ…

内政不干渉の原則と、その例外

内政不干渉の原則はどこまで有効なのか。 国際関係論・平和学・倫理学などに興味あり もう少しだけ台湾有事の話をしましょう。 少し頻度が多いと思われるでしょうが、私の関心分野の中でも「戦争と平和」はかなりの比重を占めており、台湾問題に関しては注視…

いいですか、面倒くさがらずに一次ソースを貼るのです

人による話と、真面目風な話。 テーブル席よりもカウンター席が好き うちのブログは簡潔に言えば『個人がダラダラと好き勝手適当なことをのべつ幕無しに垂れ流している、収益化や広告すら無いネットの場末の個人雑記ブログ』です。 よってアクセス数は基本ど…

国際関係における中立の意味と、日本の非中立性

中立を判定するのは自国ではなく他国である。 台湾有事に関する私のポジション 面白いことに、不定期かつ頻繁にネット上では『台湾有事』が話題となります。 分かりやすいテーマなのでこのブログでも何度か取り上げてきたことがありますが、私のポジションは…

いつも通り、いつも唐突に、いつもと違うことを話す習慣

これ以上ないくらいの雑談。 脳を使いたくないんだと思います。 好きなゲームジャンル 東京へ越してきてからはなかなかに忙しく、趣味の一つであるゲームに割く時間がだいぶ減りました。スマホゲームは全部アンインストールしましたし、時間の掛かりそうなゲ…

大したことのない日のほうが素晴らしい

仕事でてんやわんやしていると、特に大したことのない日のほうが楽しく感じます。 そんな、日常のオチも何もない話。 アドリブが効かない よく行くカレー屋にて。 店員さん「あ、お客様。いつもお越しになって下さっているのでお伝えするのですけど…」 私「…

現代の地獄(SNS)を覗き込む時の注意事項

SNSを見るときは、明るい部屋で、離れて、良い色眼鏡をかけて見よう。 SNSを観察する必要性 社会問題を理解するにはSNSでの騒乱を無視することはできません。良くも悪くも社会問題を議論する最前線の場がSNSとなっており、無名の評論家から著名な学者まで幅…

ニューヨーク市長選とポピュリズムについて

他山の石。 ニューヨーク市長選で着目したい点 ニューヨーク市長選におけるゾーラン・マムダニ氏の勝利は世界的なニュースとなりました。 ニュースやネットでは様々な切り口で彼の特色が語られていますが、彼が共産主義的な民主社会主義者であること、そして…

なぜ商品企画屋の私は出張するのか

今日も出張。 昨日も出張。 ブログを書く時間がないのだ。 何処から来て、何処へ行くのか 商品企画屋が何をそんなに出張することがあるんだと思うのですが、存外にお出かけの機会が多いものです。 いくつか類型を抽出してみましょう。 情報収集 新しい製品を…

”悪”の質的違いと混同の危険について

”悪”は意味が広すぎる。 とてもややこしい話をします。 "悪さ"の質的違い 騙す方と騙される方、どちらが悪いか? もちろん特に議論の必要もなく騙す方が悪いのですが、時には「騙される方も悪い」と、騙される側の悪性が批判される声も耳にすることがあるで…

「平和主義」を守るのではなく「平和」を守るべき

私は「平和主義」を守るのではなく「平和」を守るべきだと考えています。 何度か語ってきた内容ですが、ちょっと長めに語ってみましょう。 手段と目的 「平和主義を守るべきだ」と「平和を守るべきだ」は似ているようで異なる立場です。 前者の「平和主義を…

ストレス要因の言語化 真面目風シンキング添え

愚痴ではありますが、それっぽく真面目風な話を装ってみます。 愚痴を消さずに残すならば、せめて意味のありそうな内容を添えてみましょう。 男の動かし方 山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」は実に名言だ…

気候変動は深刻な問題だが、終末を語るほどではない

極端は避けたほうがいい。 真逆の見解 気候変動は現代社会の大きなテーマとなっています。 このブログでも度々取り上げてきましたが、私の大まかなスタンスは以下の通りです。 科学に従いましょう。IPCCのデータや分析が言っていないこと、例えば「気温は上…

説明不足の理由を説明するのは面倒なので説明しない(説明不足)

私の文章が読みにくい原因の数多ある一つに説明不足があると思っています。 思っているのになぜ改善しないのかは、今世紀最小の謎です。 読みにくい原因は他にもいっぱいありますが、それらは捨て置いて今回は説明不足へフォーカスしましょう。 説明不足の例…

熊害から考える社会問題の捉え方

昨今、熊害のニュースや議論が各所で飛び交っています。 それに関連して、社会問題全般へ敷衍した話をしてみましょう。 社会問題の定型 熊害に対する言及が多いのは、もちろん「人命へ直接的に関わる大問題」であることが主因だと思います。 ただ他の要因と…

理性と感情の対立に関する一つの見解

なぜ人は理性と感情を対立させてしまいがちなのか。 一緒に働けばいいじゃない。 理性を肯定するリスク 理性と感情のどちらを優先するかは古来より人類社会で議論され続けてきた一大テーマです。 とはいえ、その議論は若干非対称的ではあります。「理性より…

道徳を共有することが社会問題を議論する上での前提

道徳はある意味で公理であり、これが異なると議論は成り立ちません。 少し辛辣な話をしましょう。 道徳の目的 大仰な話となりますが、道徳の目的とは「他者と共に、よりよく生きる」ことです。 ”他者と共に”であることが重要なポイントと言えます。 道徳の基…

信頼できない組織を信頼しないとさらに信頼できなくなっていく

予言の自己成就的なやつです。 じゃあどうすればいいのかと問われると、とても困るのですが。 ネガティブフィードバック 「君にはできない」と子どもが言われ続けると本当にできなくなるように、予言の自己成就の逆パターンであるネガティブフィードバックは…

反社会性を抑えた反社会的活動のススメ

構造的差別に対する反発は既存の社会秩序に対する挑戦となることから、必然的に反社会性を帯びる。 これは妥当な見解かと思いますが、個人的には全面的に首肯しかねるところもあります。穏健派ですので反社会的な活動は好みませんし、過激化されて暴力沙汰に…

愚痴を書いてから消すテクニック

何か書こうと思ったことがあったのですが、ちょうどスマホの充電が切れそうでメモに残せなかったので、何を書こうと思ったのか忘れました。 と思ったら、そうだ「スマホの充電が切れたことを書こう」と思ったんだと思い出しました。 と言っても大した話では…

見落とされがちな抑圧の構造と新たな仕組みの検討

物事には大抵の場合で両面性がある。 二面では限界があるので、面を増やすのはどうだろう。 抑圧を叫ぶ側の抑圧性 昨今はアメリカを筆頭に、まあ色々と自由が抑圧される方向へ進んでいるとは思います。 ただ、それを安易に批判していればいいかと言えば、な…