忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

チャイナリスク、ではなく「チャイナ」と「リスク」の話

 

 今年は海外出張が少なくて気楽だなー、なんて油断していたら、急遽12月に中国へ行ってこいとの指示を受けましたので、日中関係がこれ以上もつれたりしなければ来月の中旬以降に行ってきます。

 実に突発的。

 旅程はこれから詰めますが、日程次第ではクリスマスも中国で過ごすことになりそうです。

 まあ、中国人はクリスマスを祝わないですからね、そりゃあ仕事の予定も入れ放題です。グローバルビジネスの悪いところだと思います、ホント。間が悪ければ一年中働くことに。

 

リスクとハザード

 渡航できなくなるほど日中関係がエスカレーションするとはまったく思っていませんが、それは私個人のリスク評価であり、個人の意見が必ずしも通るとは限らないのが現実です。

 時に社会ではリスクではなくハザードが過剰評価されることもあります

 

 本来、リスクとはハザード(危険性)とイコールではなく、暴露の有無や脆弱性との比較など様々な諸要素によって定まります。

 例えば、ライオンによるリスクを考えてみましょう。

 ライオンは当然ながら人間にとってのハザード(危険性)を持っています。

 しかしライオンに接する機会がない人からすればそのハザードは無視できるものです。もしくはライオンよりも強い屈強な人からすれば同様にライオンのハザードは無視できるでしょう。

 リスクとはそのハザードがもたらす結果の確率と重大さによって定まる概念であり、ハザードがあってもリスクが低ければそこまで重要な問題とはなりません。

 他にも例を挙げれば、地球に隕石が落ちた時のハザードは致命的ですが、そのリスクは極小ですので、そこまで心配する必要はないようにです。

 

 基本的にはハザードベースではなくリスクベースで考えたほうが現実的と言えます。

 今回のパターンであれば、「出張できなくなった場合の損失」がハザードであり、「実際に出張できなくなる確率と影響度」がリスクです。ハザードはまあ多少なりともありますが、現実のリスクは微小です。念の為プランBは考えますが、あまり効果的ではないでしょう。

 

 ちょうど先日も、そんなリスクVSハザードのバトルが社内会議で生じていました。

 リスクはほぼ皆無、まず顕在化することは考えられないレベルであり得ない。

 しかしハザードが生じた場合は大きな損害が生じる。

 ハザードを無くすためにはやはり莫大な時間とお金が掛かる。

 さあ、どうするか。

 

 リスクオン側からすれば、微小なリスクは無視できる範囲だと考えて、ハザードに対処するにせよ費用は極小化すべきだと意見します。

 リスクオフ側からすれば、ハザードがあることが問題であり、費用を払ってでもリスクをゼロに持っていくことを望んでいます。

 ゼロリスクは当然現実的ではありませんが、リスクオンできるだけの論拠も無い

 そんな時は議論が暗礁に乗り上げがちです。

 

 ちなみに今回は、有識者を集めた会議で意思決定を行うことで責任を薄めるべきとの結論に至りました。まあ、稀によくあります。

 リスクが顕在化した時の責任、或いはゼロリスクのために無限の資金を投じる責任、そのどちらも誰も取れない以上、責任をあやふやにしてでもリスクと対処の損益分岐点をさっさと見出して前へ進めることのほうが重要です。

 

 ちなみに私は、最も安価にできる対策を気持ち施して「やった感」を出しておけば双方納得してくれるんじゃないかな、と思っています。

 それよりは会議が長引くリスクをこそ避けたいものです。

 

結言

 まあ今回の出張は大したリスクでもなく真面目なプランBもいらないので気楽です。私の代わりに現地の誰かがやってくれればよく、それで多少クオリティが下がっても問題ないでしょう。

 じゃあそもそも行かなくてもいいんじゃないか?と思わなくもないですが、それはそれで損失リスクがあるので難しいところです。さすがに「行かない」と「行けない」は意味合いが変わってきますので。

 

 しかし、また今年も重慶か・・・

 去年の思い出は「料理が辛かった」しか・・・