ここ最近心身ともに疲れているのかおふざけをする余裕がなく真面目な話ばかりしていたためなるべく軽い話をして気持ちを落ち着けたいという気持ちをここに表明するものの実際に軽い話ができるかは別だ、というふわふわした記事。
治安は大切だよね
来週末から一週間程度お米の国へ出張に行くのですが、そのために事前に登録しておいた外務省領事局の海外安全情報無料配信サービス「たびレジ」からの現地情報が
「抗議運動の暴徒化や広域化の危険」
やら
「州知事による非常事態宣言の発出」
といった情報が流れてきて軽くテンションが下がっています。なんともはや、タイミングが悪い。
まあ今さら出張が延期になることはないでしょうから頑張って気を付けることにしましょう。何をどう頑張ればいいかは分からないですが。とりあえず夜間は出歩かず日中も現地スタッフの近くから離れないようにします。
個人的には「日本スゴイ」系の言説も「日本駄目だ」系の言説も、具体的な数値データを用いて言及されていない場合は眉唾程度に聞くタイプの人間なのですが、よく謳われる日本の治安の良さは実際の数値に基づく日本のスゴイところです。
例えばWHO(世界保健機関)が発表している人口10万人当たりの殺人件数では、2022年の発表において日本は0.4件で194か国中193位です。
別のデータソースを用いているUNODC(国連薬物犯罪事務所)が発表している人口10万人当たりの殺人件数でも日本は0.3件で108か国中105位と、どちらでも極めて良好な治安状態を示しています。
WHOの発表による世界平均は8.7件、UNODCの発表による世界平均は9.2件と、日本の10倍以上の確率で殺人が発生する状態が世界の平均です。それに比べれば日本の治安は良いと断定的に述べても問題ないかと思います。少なくとも日本に居て他人に殺される危険は世界でもダントツに低い確率です。
世界はより良くなっている
さらに前向きな話として、日本の治安の良さは昔から言われていることですが、それでも日本の犯罪率は年々現状傾向にある点が優れています。犯罪率は戦後から右肩下がりで下がり続けており、昔よりも安全で良い社会になっていることは間違いありません。
そして日本に限らず、多くの国で治安は良好になる一方です。
何らかの凶悪犯罪や戦争・暴動による治安の悪化といった一過性や地域性の事件が起こると「世界は悪い方向に向かっている」とつい誤解しがちなものですが、数値を比較する場合は何と比較するかに注意が必要になります。
例えば5~15世紀頃の中世において人々の平均寿命は30歳未満です。多くの人は病によって命を落としており、人口10万人当たりの殺人件数も10件以上でした。現在の一般的な国家は間違いなく中世期のどの先進国よりも安全で安心して生きることができる良い社会です。
短期で比較すれば僅かな悪化を示すことはありますが、長期的に見ればあらゆる指標で世界はより良くなっています。
結言
世界は昔に比べてより良くなっており、その傾向は今後も続いていくことでしょう。マクロな視点で見れば現代や未来はとても良い世界です。
まあ、それはそれとして、ミクロな視点として「暴動が起きている街に出張しなければならない」状況からすれば、世界の治安なんてさほど意味のある話ではありませんが。
治安が悪いところへ行くことが大変というよりも、そのために気を張らないといけないのが面倒です。心の平穏こそが私の人生の目標だというのに。