忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

自然の物質と化学の物質はどちらが安全か

 堅苦しい記事タイトルですが内容は大したことなく緩い感じです。下手の考え休むに似たりの典型例と言えるでしょう。

 

食中毒ってなんだろう?

 ふと思ったのですが、「食中毒」ってどう分割するのでしょう?

 食・中毒?それとも食中・毒

 食による中毒症状なのか、もしくは食品の中に毒が含有されているからなのか、あるいは食事中に毒性を取り込むからなのか、なんとも分かりません。

 考えても分からないので人に聞いてみたところ、食中毒の定義は「食品に起因する胃腸炎・神経障害などの中毒症の総称」らしいので、おそらく食・中毒が正解のようです。

 中毒に対して私の認識があやふやでした。中毒は慢性中毒や依存症の意で使われることが多い言葉ですが、正しくは「毒に中る」ことを意味する言葉ですので急性の症状でも中毒です。その点の認識が甘かったため食中・毒での分割が可能だと誤解していました。

 最初から言葉の定義を追えばよかったです。余計な思索でした。

 でもどちらでも取れそうですしあながち間違いではないあたり、食中毒という言葉は完成度が高いと思います。良い日本語です。良い日本語とはいったいなんなのかは私も分かっていませんが。

 

 ちなみに「適当」のように両極端の意味を持っていて文脈で察するしかない日本語は悪い日本語だと思っています。どうでもいい話です。

 

どちらかを盲信しなければいいと思っている

 さて、日本の食中毒事件は年に約800件ですが、その内訳は細菌/ウイルス/寄生虫/自然毒によるものがほとんどを占めており化学毒は1%強です。

 よって統計的に見れば人間が人工的に作り出した化学物質よりも自然界に存在する毒性物質のほうが注意が必要になります。実際、日本人が海外に行ってお腹を壊す理由の大半も細菌/ウイルス/寄生虫/自然毒によるものですので、数値上のリスクは化学よりも自然の方が高いと言えるでしょう。食うか食われるかの生存競争を日夜戦い抜いている自然の力は凄いものだと思うばかりです。

 そんな自然の凄さを勝手に感じている私の考え方からすれば、化学的に精製・合成された化学物質のほうが不純物を含んでいないので自然のものよりも安全な可能性が高いと愚考していますが、まあ、これは個人的な考えです。化学物質や化学的に作られた食品・調味料を拒絶する自然派の方を否定するつもりはありません。化学物質が重大な被害をもたらした事例だって枚挙に暇はありませんので、それを恐れるのは自然な発想だと思います。

 

 要するに「化学物質だから絶対安全」「自然由来の物質こそがベスト」と片方を盲信するのではなく、知識を学び適度にバランスを取って都度都度安全な選択をしていくことが大切だと思っています。食事はバランスが大切ですので、全体的にバランスを取っていきましょう。

 ・・・まあ、私は食事のバランスを取れていない側の人間ですが。

 

結言

 結局この手のリスク許容度は”定量的な安全”と”定性的な安心”のどちらに重きを置くかという話になるので、数値的な話はあまり意味がないです。数値上は車よりも安全な飛行機に安心できない人もいますし、どう見ても安全ではない状況でも危険を感じない人だっています。それは人それぞれの個性です。個々人の感性によって定まる安心を基準に社会的な意志決定をすることは難しいですが、個人の範疇であれば何に対して安心をするかを自由に選べばよいでしょう。