■勝って兜の緒を締めよ
■好きこそ物の上手なれ
■人事を尽くして天命を待つ
ここ最近投稿した記事で、締めの文章に出てきた成句です。当ブログではこの手の成句、ことわざ、昔からの言い伝えや格言を時々ちょこちょこと使っています。
なにせ私の文章は極めて冗長な傾向があり、「長々と語ってるけど、まあこれはつまり、一言で言えばこういうことだよな」と記事を書き綴る途中に自分で思い至ることが多々あるため、一言で要約できる言葉を思い付いた時は記事のどこかに載せています。
温故知新
この手の成句、ことわざ、昔からの言い伝えや格言には深い含蓄があります。
古くから語り継がれている言葉とは大抵の場合で物事の本質を的確に捉えているか語り継がれるだけの価値があるからこそ語り継がれているわけで、学ぶ価値のある値千金の金言に他なりません。下手な実用書やビジネス書から学ぶよりもこれら古典から学んだほうが効率的だと言えるでしょう。
「古典からこそ学ぶべきだ」
このような考え方をまとめた良い言葉がやはり古典にはあります。
それは温故知新です。
温故知新とは故(ふる)きを温(たず)ねて新(あたら)しきを知(し)ることであり、もう少し噛み砕いて言えば「過去を学び、そこから新しい知識や見解を得ること」です。
世の中には「古典や歴史を学んでなんになるんだ」と言う人もいらっしゃいますが、それは勿体ないことだと思っています。
人が持つ他の生物よりも明確に優れている機能のひとつは情報の記録能力、すなわち他者へ経験を伝達し他者の経験からも学べることです。
そして古典や歴史には人類の経験、無数の賢愚がギッシリと詰まっています。よって過去から学ぶことはむしろ合理的で効率的な判断です。
なにより、人類の知性は2000年〜6000年前がピークであったとする学説があるくらいには古代の人間の知性は高く評価されています。知性と相関のある脳の容量が何千年も大きくなっていない以上、少なくとも現代の凡夫よりも過去の賢者のほうがよほど賢いことは事実でしょう。
であれば、過去の賢者から学ぶことは恥じることではないどころか極めて適切な判断だと言えます。
結言
新しい知見、新しい技術、新しい仕組みなどは無から生じるのではなく、全てのイノベーションは改善と組み合わせから生じます。
よって新しい知見を手に入れることを欲するのであれば、まずは故きを温ねることが妥当です。
役立つ言葉だからこそ伝承されてきたものが成句やことわざであり、そこから学ぶことは道理です。
余談
ちなみに、私が「温故知新」を好きなことはこのブログの下のほうにこっそり置いてあるブログ紹介ページにも書いていたりします。
【好きな言葉】
温故知新、虚心坦懐、唐揚げ