手持ちを増やすよりも、持っているものをまずは上手く使いこなすこと。
そうすれば幅が広がり、使えるものも自然と増えていきます。
たくさんのものを揃えていても使えない人よりは、少なくても手持ちのものをちゃんと使える人のほうがデキる人です。
何事もそんな感じだと思っている、そんな人間の個人的な見解。
若手とのおしゃべり
若手
「今度の海外出張に備えて、単語や文法を中心に英語を勉強すればいいですかね」
私
「あー、まあ英語の基礎力を高めるなら良いと思うけど、もう出張までそんなに時間がないからそれは後回しでいいんじゃないかな。海外出張で必要なのは英語じゃなくて英会話だから、短期間で伸ばすならばリスニングと表現力、つまり相手の言っていることを聞き取る練習と、言いたいことを知っている単語で伝える言い換えの練習だと思うよ。僕は英語の先生じゃないし英語力も人並み以下だから適切な助言ができるとは言えないけど、経験上優先的に必要なのはその二つだね。
僕たちの目的は上手い英語を喋ることじゃなくて相手とコミュニケーションを取ってビジネスをすること。だから別に難しい単語を知っていたり正しい英語を綺麗に発音することは必須じゃないよ。もちろん出来たほうが良いのは間違いないけど、それよりもまずは相手の言っていることを理解するだけのリスニング力と、たとえ単純な語彙でも自分の意見を相手に伝える力、そっちのほうがまずは必要だね。だって何を言っているか聞き取れなかったら話にならないし、言いたいことが言えなかったらやっぱり話にならないから。
もちろん語彙は豊富なほうがリスニングに有利なのは間違いないと思う、知らない単語を言われても分からないからね。でもそんな時は素直に「ごめん、もう一回言って」「すみません、理解できなかったので表現を変えてもらえますか」と伝えればいいだけだよ。あっちだって日本から出張してきた日本人が完璧な英語を喋ることなんて期待してないし、自分の言葉が伝わらなかったら相手だって困るわけだから親切に簡単な表現で言い換えてくれるものさ。
たくさん語彙があれば表現が豊かになるのは間違いないし、それはコミュニケーションの成功に繋がるプラスアルファ要素だと思う。でもそれはプラスアルファであって必須じゃない。難しい言葉を知らなくても言いたいことを伝えられればOKだよ。
ええと、例えば・・・メガネ。いやまあglassesを知らないわけはないけども、例えばの話。もしメガネを英語でなんて言うか分からなかったとしても、「あれです、あれ、耳に付けて、視力を補助する、道具」って言えばメガネのことを言いたいんだと相手に伝わるでしょ?他にも補助の英語でaidやassistが思い付かなかったとしてもhelpを使えば言いたいことは通じるし、身に着けるのwearが出てこなかったら耳の上に置くとしてputでも大丈夫。とにかく知ってる単語を駆使して言いたいことを言えるようになる練習をするほうが難しい語彙を増やすよりも役に立つと思うよ。重要なのはコミュニケーションを成立させること、つまり相手の言い分を理解してこちらの言い分を伝えることだからね。だから語彙を増やすのはもっと上級者になってからでいいんじゃないかな。
たくさんの言葉を知っていても上手く言葉が出てこなかったり言いたいことが適切に伝えられない人よりは、簡単な単語でも言いたいことを伝えられる人になるほうがコミュニケーションとしては正しいと思うし、目的にかなう。いや、もちろんたくさんの言葉を知っていて適切な言葉を用いて上手く伝えられることが理想ではあるけども」
結言
まず、そもそも英語力を高めたいなら聞く相手を間違えていると、英語が苦手な私は思いました。
あと、私は相変わらず話が長い。