忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

イジメに関して見解を深めるための入口としての思索

 今回は社会問題となって久しいイジメの問題に関して語っていきます。

 ただ、正直なところ私には語るほどの前提知識がありません。普段であれば専門外の分野について何かしらを語る場合は様々な統計をチェックして定量データを把握し、書物や論文を読んで最低限の知見を得てから語るのですが、今回はそれもありません。

 しかし、今回はあえてイジメ問題に関して学習する前段階、まっさらな状態での意見を述べてみます。これは後々に勉強をした結果から答え合わせをするための記録記事です。

 よって今回はいつも以上に不正確な情報が記述されている可能性が高いためご留意ください。

 

回遊魚ポジションに居る人間のイジメに対する無知度合い

 まず前提として、私は人生のうちでほとんどイジメに関わったことがないため経験値がほぼ無い人間です。

 もちろんイジメの存在は理解していますし周囲にそれが無かったわけではありません。決して心地の良い話ではありませんが、若者や大人に限らず人が集まれば何らかの形でイジメは生じ得るものだと考えています。

 ただ、私は今までの人生を回遊魚的なポジションで生きてきた人間のため、直接的にイジメへ関与することがありませんでした。

 

 イジメは基本的に「固定化された集団」で生じやすいものだと考えています。人が常に入れ替わり続ける集団ではイジメが生じにくいでしょうし、生じたとしても自然と解消されていきます。

 またイジメの実行者はイジメが世間の目に晒されれば良くない印象を与えることを重々理解しているためか、「固定化された集団」の外にいる人間にはイジメの実態を見せつけないようにしていると思います。イジメは多くの場合で集団内部では明白な事実として周知されていますが、部外者にはイジメの実態を隠そうとするでしょう。

 そのため私のような固定グループに所属しない回遊魚ポジションの人間は、まず特定個人をイジメの対象とするような動機がなく、そしてイジメの対象になることもイジメの共犯者に仕立て上げられることもそうそうありません。下手に回遊魚をイジメたり身内のイジメに関与させてしまうと自グループの悪評が回遊魚によって他グループへ広まる可能性もありますので、部外者が居る時にはイジメは大っぴらには行われなくなります。

 

 そのような回遊魚からすればイジメの難しさは次のようなことだと考えています。

■何をもってイジメと定義するかが難しい。ハラスメントと同様に受け入れられる閾値には個人差があり、画一化した判定基準を持ちにくい。

■イジメの形態は様々なため発見が難しい。集団内が小グループで分かれていれば他グループによって露見する場合もあるが、集団全体が一つのグループとしてまとまっていた場合は露見しにくくなる。そのような集団では監督者自体がグループの中心にいることもあり、イジメの露見はより難しくなる。

■イジメの解消に対するインセンティブが薄い。共犯関係は強固な所属意識をもたらすものでありイジメへの関与が同調圧力として生じるため、イジメを告発する行為はグループへの裏切りと捉えられることが多く、その壁を越えて告発することは難しい。そして別のグループや回遊魚からすればイジメの実情を深く認識できないことから問題視や告発意識自体がなかなか育たず、そのインセンティブもないため個人の正義感に頼り切っている状況。

■イジメをする側が悪いことは論を俟たないが、イジメられる側が完全潔白で無いパターンもあることが善悪の判定を難しくしている。犯罪に犯罪で返報してはいけないように、通常であれば別個に考えるべき過失を相殺できると考える人の心理をどうすればいいか。

 

 今現在の認識ではこのような考えです。

 

結言

 子どものイジメが社会問題として語られることが多い世の中ですが、個人的には大人のイジメも充分に問題だと思っています。

 生き物が集団になると起きるイジメ、それはきっと何かしら生き物の本能的なものなのでしょう。イジメをする個体がいる、それを排除すればイジメは起きない、そんな単純な話であれば楽ですが、恐らくそうではないかと思います。

 よってそれを克服するためには理性や知性に頼らなければいけないと考えています。

 であれば、子どものイジメを何とかする前にまずは理性と知性に頼るべき大人が起こしているイジメを解消するロジックを構築することが優先されたほうが良いと思います。大人がなんとかできる術を身に付ければ、きっと子どものイジメにも応用が可能です。

 むしろ大人が出来ていないことを子どもにやらせるなんて無理な話ですので、やはり大人が襟を正すことから始めたいものです。

 そのような理屈で、これからちょっとイジメについて勉強していきたいと思います。そんな、まだまっさらな状態の記録記事でした。