予算と結果は完全に比例するわけではありませんが、お金を出さずに優れた成果を求めるのはやはり無理筋です。
そんなテーマの雑記。
JTC
弊社はそこそこの歴史あるメーカーであり、自他ともに認めるJTC(ジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー・伝統的な日本企業)です。
そのような古い昭和的価値観の企業はクラウド的なシステムにまったく信用を置かない傾向があり、信頼性がなんたらやら情報流出がうんたらやらと理由を付けて何でもかんでもオンプレでやりたがります。
私個人の見解としては、JTCの小規模な情シス部隊が管理するオンプレよりも専門家集団がちゃんと管理しているクラウドのほうがよほどセキュリティが高いと思うのですが、まあなんでもかんでも自前でやりたがる人はいますので仕方がありません。
オンプレでやるならば組織の図体に合わせて情シスの規模を大きくすればいいと思うのですが、なぜかそういった予算が計上されないのもJTCあるあるでしょう。今のご時世で情報システムにお金をケチっても良いことはないものの、特に製造業では残念ながら管理部門よりも物を作って売っている部門の発言力と予算権限が否応なしに高くなってしまうことはありがちです。
気の毒
そのようなJTCでオンプレサーバーの障害が起こると情シスが可哀そうになります。
先日も朝からサーバーがダウンしていたため、「ネットが繋がらない」「ファイルサーバーにもアクセスできない」「勤怠管理システムが繋がらないので出勤打刻ができない」「お弁当の予約はどうすればいいのか」と社内がてんやわんやしていました。
もちろん仕事にならないのは大変ですので慌てる気持ちは分かりますが、そのせいで勤務開始時間前に障害を直した方がいいだろうと誰かしらが情シスへ連絡してしまうようです。
連絡する人は全体的な仕事に支障を来たさないようにとした善意なのでしょう。
ただ、私個人としては勤務開始時間前に会社から連絡が来る人のことを考えると正直気の毒なので、出社してくるまで待ってあげればいいのにと思います。
恐らく通勤中に受け取る障害情報、出社すればさあすぐ復旧しろと襲い掛かる社内のプレッシャー。実に気の毒です。
本来的に、障害が起きないように運用保守をするだけの予算が無いのだから、ユーザーサイドも障害が起きる前提で運用すればいいのにと思っています。
少なくとも私は一日くらいであればサーバーがダウンしていても仕事ができるよう管理しています。もちろんサーバーが落ちる自体なんてそう頻繁に起こることではないものの、リスク管理の一環です。
結言
最近はチマチマとクラウドシステムに手を出し始めてはいるものの、メインのファイルサーバーや生産管理システムなどはまだ全てオンプレですので、トラブルがあった時は業務全般が停止します。
よってただちに復旧をしなければならないのですが、そのプレッシャーを情シスに与えても無駄です。与えるべきはプレッシャーではなく、予算でしょう。