忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

良いとこ探しのコツ?

 注意:個人の見解です

 

 すでに書き出しからへたれている及び腰ですが、愛憎の感情についてざっくばらんに語っていきます。

 

起伏と反転

 人による話ではありますが、こう、極端なまでに感情がひっくり返る人っていらっしゃるじゃないですか。作品や他人に対して、凄い好きだったのに、ある一点が気に入らなくなったらくるっと反転して、全てが嫌いになるような。

 感情の起伏が大きく0-100で変化する・・・のではなく、プラス100好きだったのが一気にマイナス100嫌いになる、というような。

 

 決してそれが悪いという話ではないです。それは個性であり否定するようなものではありません。私はその辺りの感情変化の速度が遅いのんびりタイプの人間なので、どうにも考え方がトレースできていないだけです。

 私の感情変化の粘度はマヨネーズ並であり、好きになるのはゆっくりな分、好きなものは相当なことがない限りずっと好きなままなため、急激に変わることへの理解が及んでいないに過ぎません。

 

 よくよく思い出してみると、「好きだったけど今は嫌い」という物事が思い浮かばないので、これは単純に、嫌いにならないのではなく、嫌いになるのが下手なだけかもしれませんが。

 

混ぜて保管するか、分離して保管するか

 人に説明するのは難しいのですが、私は熱力屋の流力屋なので現実の物事を流体や状態に置き換えて考えることが多いです。

 以下の記事はその典型で、感情という概念を取り扱うのにコップと液体を用いて考えています。

 感情がひっくり返るタイプの人について、同様にコップと液体の概念で考えていくと、他人や作品といったものを心の中で取り扱う時にどう容器に入れるかの考え方が私とは違うのではないかと想像しています。

 

 私にとって作品や他人は棚や箱で分類するものです。そこに感情や概念の液体を注ぎ込んだコップを置いていくようなイメージで考えています。

 コップには中身を書いたラベルを貼り、中に入れる流体は『面白い』『怖い』『甘い』『親切』『声が大きい』といった単一の物質のみです。後に見て分かりやすいような層別をするため一品一葉での管理を心がけています。

 コップの数は作品や他人の理解量に応じて変わりますので、コップが多ければ多いほどその対象に対して自身が興味を持っているということが目に見えて分かり面白くもあります。

 

 それに対して感情がひっくり返るタイプの人は、作品や他人をコップ一つで管理しているような印象を持っています。

 だからそのコップに異物が混入してしまったり嫌なものが混ざってしまうとその中身全部が嫌いになってしまうのではないかと、そう考えています。

 もちろん現実世界において作品や他人は無数の要素が混ざり合った一個の個体であることは事実です。ただ、個別の要素を含んでいるからといってそれを一つにまとめる必要はないとも思っています。

 

◆あの人は親切だが、口が悪い

◆あの人は口が悪いが、親切だ

◆あの人は『口が悪い』『親切』だ

 上二つは論理的な思考のように見えて、実は私情が混ざっています。『親切』と『口が悪い』は関連性がない要素であり、別々のものです。関連性が無いからこそ上二つのように反転した言説が成り立ちます。

 もちろん『口が悪い』という要素を持って”あの人”を嫌うことは個人の自由ですが、『親切』の要素まで嫌いになるような考え方はちょっと勿体ないのではないかと個人的には思っています。たとえどのような要素を持っていても、それは別々です。

 

つまり、

◆あの人は口が悪いから嫌いだ

と思うのもまた個人の好みですが、

◆あの人の口が悪いところが嫌いだ

という限定的な形のほうが、なんといいますか、人付き合いが気楽になるのではないでしょうか。

 

結言

 自分で言うのもなんですが、私は他人の良いとこ探しが結構得意です。

 これは凄く簡単な理屈なのですよ。前述したようにコップを分けて管理すればいいだけです。良いとこを探す時は、その人の棚から良さげなことが書かれたコップを選ぶだけですので、とても簡単です。これが良いとこ探しのコツ、というほどでもないですが。

 

 

余談

 話を要約すると、作品や人の構成要素はフーリエ変換するのがいいんじゃなかろうかと思っているという話ですが、要約できている気がしません。周波数解析の話はまた長くなるので止めましょう。

 そっちの方向よりもマヨネーズや流体の話をしましたので理系的豆知識として流体の種類の話をしましょう。

 

 流体は変形のしやすさによって分類されています。

 水や醤油のような普通の流体はニュートン流体と呼びます。何もしなくてもサラサラ流れる、私たちが流体と聞けばまず想像する流体です。

 それに対して、変形に外力が必要であったり、逆に外力によって粘度が変わる流体を非ニュートン流体と言います。

 非ニュートン流体には種類があり、塑性流体、擬塑性流体、ダイラタント流体に分けられます。

 

 名前は厳めしいですが、どれもキッチンで見つけることができる現象です。

 例えばバターやマーガリンのように、外力が加わることで一定の粘度に変化して流れるようになる物質を塑性流体(ビンガム流体)と言います。

 それに似て、外力の強さに比例してどんどん粘度が低下する物質は擬塑性流体と呼びます。容器を押す強さに応じて流れやすくなる、マヨネーズやケチャップのような物質です。

 その逆に、外力が強くなるほど粘度が上がる物質もあります。生クリームや水で溶いた片栗粉が良い事例です。強く力をかければそれだけ動きにくくなるこの物質はダイラタント流体と言います。

 

 学問的には少し難しいですが、案外身近な存在。それが流体です。

 まあ、本当に唐突で余計な豆知識ですね。

 ちなみに粉そのものを流体として扱う粉粒体という分野も・・・(以下略)