仕事でいっぱいいっぱいなのに毎日ブログを更新している、この継続力の源はいったい何なのでしょう?
折よく『物事を継続する際のコツや考え方』に関してちょうど若手に聞かれたので、ざっと答えた内容をまとめてみます。
長く続けるにはエネルギーよりも形状が重要
ここ最近はちょっと惰性気味な記事ばかりとはいえ、部署異動や引っ越しといったそこそこ重たいイベントが重なりつつもなんだかんだブログの毎日更新が途切れていないのは意外と凄いことではないのかと自画自賛してみます。何はともあれちょっと自分でも不思議です。毎日なんやかんやとくだらないことを書けるものだなと。
ちなみに語学の勉強も今年度に入ってから毎日継続できています。語学力が伸びているかはさておき。
一度動き出した物体が止まらずに直進し続けるためには空気抵抗による減耗に勝るエネルギー供給が必要です。さもなくば徐々に慣性力を失って物体は静止することになるでしょう。
よって物体が直進し続けるためには「燃費の良いエンジン」や「必要なだけの燃料」、そして何よりも「空気抵抗を受けにくい形状」が重要になります。
個人的には三番目の「形状」が最も重要だと思っています。
「燃費の良いエンジン」、つまり自身のモチベーションの強さや根性などはどちらかと言えば先天的な才覚に依存するものですし、「必要なだけの燃料」であるケアや休息は必ずどこかしらで補給が途絶えるリスクがあります。対して「空気抵抗を受けにくい形状」はすなわちやり方の問題であり、それは多少の知恵と少しの工夫で充分に維持することが可能です。
要するに物事を継続したいのであればとにかく「形状」を工夫することが最優先です。
これを一言で言えば「習慣化」となります。
空気抵抗が少ない適切な形状を作り上げる、すなわち上手く習慣化をして自分にとって負荷の少ないやり方を手に入れれば、それほど燃費が良くなくても燃料の補給が不十分でも慣性力に頼って長く物事を継続することが可能です。
結言
物事を続けにくい人はそういった形状に若干無頓着で、どちらかと言えば気合や根性によってエンジンを無理やり回すようなやり方を考えがちです。しかしそれでは必ずいつかモチベーションが維持できなくなるでしょうし、酷い場合は故障してしまいます。
高回転のエンジンに燃料を注ぎ続けるようなやり方ではなく、むしろ如何に楽に如何に楽しく如何に無理せずやるかを工夫したほうが合理的です。
余談
この話題と同時に生産性の話もしました。
今まで10の時間を掛けて100の出力を上げていたとすれば、必死に頑張って20の時間を掛けて300の出力を出すようなやり方は絶対に長続きしませんし大して生産性も向上しません。モチベーションが高い時に出せる成果には再現性が無く、スペック以上の高回転を出し続ければすぐにエンジンが壊れてしまいます。
生産性の計算が【出力/入力】である以上、生産性を上げるとは出力を増やす(高く売る)か入力を減らす(短時間で楽に終わらせるような状態にする)ことを意味します。
つまり「生産性を上げる」とは気合や根性で全力を出すようなことではなく、出来る限り時間を掛けずに可能な限り楽をして許される限り高く売ることです。
なるべく片手間で、なるべく楽に、なるべく短時間で、そして高く売る。根性論的な働き方の真逆にあるのが生産性向上であり、生産性向上の話で根性論を出してくる人はむしろ生産性向上の阻害要因だとすら言えます。