もうちょっと、こう、楽にならないものか。
海外出張の旅費精算が面倒くさい
旅費精算はそれ自体が少し面倒なものです。各社で旅費精算に関する規定が異なることからインターネットで調べてもあまり意味が無く、自社の規定をちゃんと読み込まなければなりません。
とはいえ弊社の場合、国内の出張旅費精算はまだマシです。自社の規定に照らし合わせて移動や日当の種類や諸手当を押すだけでサッと終わります。国内出張であればパターンも充分にデータベース化されていて経費精算システムが適切に対応しているため、思考を要する要素が基本的にほぼありません。
しかし海外出張旅費精算は複雑さが増します。どの為替レートを適用するか、国による手当の違い、ややこしい日当の控除、国内外での税区分の違い、などなど考慮を要する要素が多々あり、そして弊社の海外出張に関する規定は経費精算システムに対応できておらず未だに人力処理であることがその面倒くささに拍車をかけています。
海外出張旅費精算の申請を出す度に経理の人から「すみません、ここが間違えてます」と毎回リジェクトを受ける始末。海外出張慣れしている同僚ですら時々指摘されているのを見かけますので、もうただただ単純にややこしいことは間違いありません。
ルールを作る人と、ルールを使う人
これは弊社の規定がややこしすぎるのが原因なのですが、組織によくある残念な話として規定を作る人はその規定を使わない人のため、旅費精算に関する規定の最適化がなかなか起案されません。
ルール作りを直接の利害関係者にはやらせず別の人にやらせることは悪事を防ぐうえで合理的に思えます。しかし現場を熟知していない人が作るルールは実情にそぐわなくなり余計な労務コストが生じるため一長一短だと言えるでしょう。
どちらを選んでもリスクは生じる以上、後は組織風土やカルチャーによって選ぶものです。弊社は保守的な風土ですので、無駄に労務コストが嵩んだとしてもルールをなかなか変えたがりません。
規定を作る人と使う人が別の職場であるため、規定を作る人が規定を変えて労務コストを削減しても彼らの評価に繋がらず労務コストを削減する動機が無いという致命的なインセンティブ設計のミスがあるのですが。個人的にはこのリスクのほうがルールを改悪するリスクよりもよほど問題だと思うのですが、まあそのリスク感覚は人それぞれです。
何はともあれもう少し旅費精算をやりやすくして欲しいと、海外出張から帰ってくる度に思います。
結言
以前にもルールを使う側の現場部署とルールを作る側の管理部署でこんな揉め方をしたことがあります。
「図面を管理するソフトウェアをこう変えて欲しい」
「却下です、図面の管理で私たちは困っていませんので」
「そりゃあそっちは図面作ってねぇもんなぁ!?」
いくらなんでも酷いと思いました。管理部署の仕事は現場部署の仕事をやりやすくすることだろうに。