忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

仕事のストレスは仕事中に対処する

 ここ4,5年くらいほとんどお酒を買っていません。呑み会があれば呑みますし居酒屋に行くこともありますが、最近は居酒屋にも行っておらず、コロナ禍以降は数回しかお酒を呑んだ記憶が無いです。

 昔の私を知っている人がこの話を聞くと大層驚きます。毎日ワイン一本以上空けていて日本酒を水のように呑んでいたお前がなんで酒を止めたんだ、肝臓でも壊したのか?ストレスは大丈夫か?お金に困ってるのか?と。

 真剣に心配されるのでこちらも回答に困るのですが、理由は本当に大したことないのです。ただ、空き瓶や空き缶を捨てるのが面倒になったというだけなので。ストレス解消でお酒を呑むこともしないため呑まなくてもまったく平気であり、むしろお酒を呑まないことでゴミ捨てのストレスを軽減できています。

 そう、お酒の話をすると結構な人々が仕事のストレス解消のためにお酒を呑んでいると述べます。仕事のストレスを持ち帰り、家で発散しているということなのでしょう。

 私はそもそもストレスを家に持ち帰っていないです。仕事中のストレスは仕事中に発散するようにしていますし、仕事で用いている脳内メモリはDRAM的に取り扱っていて退勤を押した時点で揮発するためです。まあ、つまり仕事のストレスを家まで持ち帰られるほど記憶力が無いとも言えます。

 そんなわけで、仕事"中"のストレス対処方法について私なりのやり方を少し述べてみたいと思います。しかしなんの参考にもならないろくでもない話になりそうです。

 

その場で争う

 私は鈍感ではありますが慈悲深い仏ではありませんので、多少なりとも仕事中にストレスを感じます。主に無理な要求をされたり無茶な要求をされたりした時です。

 可能な限り便宜を図ってそれでもやむを得ず発生した業務をすっごく申し訳なさそうに依頼されようものなら「しゃあない任せろ」と思いますが、何も考えずにタスクをぶん投げてきたり押し付けられれば腹が立ちます。

 つまりストレッサーはタスクの内容云々よりも結局は対人関係に帰すると考えています。実際、仕事におけるストレスは

「押し付けられたこの仕事ムカつく

ということよりも

「押し付けてきたあいつムカつく

というほうが多いのではないでしょうか。

 よって私の対処法はシンプルです。そもそも溜め込まず、その場で争います。対処方法がもはや戦闘民族のようですが、これが案外効果的です。

 私が負うべきタスクで無ければ納得が行くまでロジックを尋ねますし、タスクの按分はこちらの都合も込みで説明して差配しますし、時間なり人員なり必要なリソースの提供を求めます。押し付けられるままに唯々諾々と従うことはありません。

 階級や役職を気にせずに噛み付く狂犬扱いされるのはこういうところが原因なのですが、こちらに仕事を任せる以上こちらが動かなければあちらも困るし、こちらも権限やリソースが無ければ仕事を処理できず困ります。双方困らないためには互いに汗をかいて動こうぜ、ということを要求しているだけです。これは正当かつ妥当だと言い張ります。もちろん相手は相手でなんとか良い塩梅でタスクを渡そうとあの手この手を使ってきますので駆け引きは真剣勝負となります。

 その時に重要なのは、互いのロジックをぶつけあった後は双方矛を収めることです。ロジックが不足していて押し負けたなら負けたほうが悪いときっぱり諦め、後は大人しく決まったことを互いに処理します。この段階で遺恨を残したり溜め込んだりすることが「あいつムカつく」というストレスの源なのですから、そういうものが貯蓄されないよう双方の努力によって先に開放しておくわけです。

 

 対人関係でストレスになるのは相手が思い通りにならない場合が多いかと思います。それは相手の行動原理や考えが理解できなかったりするからです。そのようなストレスを生まないよう、そして双方矛を収められるよう、ルールを明確化しておけば良いのです。”こういうロジックに従って仕事を依頼すれば貴方の思い通りに動きますよ”と公開しておくことで、思い通りにいかないと感じることによるストレスの大半は軽減できます。

 最初のうちは面倒くさいと思われるのですが、慣れてくるとむしろスムーズに仕事が進むようになります。なにせ私に仕事を頼むのであればロジックを準備しておけばいいというゲームルールを公開しているわけですから攻略方法は明確であり、むしろ私に仕事を依頼するのはルールが不明瞭な人に依頼するよりも簡単になります。こちらもこちらのロジックとルールに相手が従うためタスクを理不尽に押し付けられなくなるので楽になります。ルールをはっきりして互いにそれを順守するだけで双方良しになるわけです。

 

 と、説明してみましたが、つまりパワハラ上司やパワハラ同僚のいらっしゃる職場では残念ながら使えない方法かと思います・・・そういう人々は互いにストレスを残さない方法論とかを考慮せず、ごり押しの押し付けをするものですので・・・

 

速攻終わらせる

 ストレスを溜めないもう一つのコツとして、ストレスの元となる嫌な仕事は速攻即時即座に処理することです。最低でも意識から切り離せるレベルまで処理してしまうことが望ましいです。DRAM的に記憶していると前述したのはこの部分で、意識上にストレッサーを残さないようシャットアウトしています。努力と習慣の力で意図的に忘れているということです。

 嫌な仕事や気分というのはヘドロをふき取ってべちょべちょに汚れた雑巾のようなものです。そんなものを放っておいては心のカーペットに染みが付いてしまいます。一晩置いておこうものならもはやクリーニングにでも出さないと汚れは落ちないでしょう。理想的にはカーペットに落ちる前、それが駄目でも即座に拾って投げ捨てなければいけません。

 嫌いなものは最後にして好きなものから食べるのが好きな人もいるかと思いますが、仕事においては嫌いなものから先に処理するほうが絶対に良いです。置いておけば置いておいただけ悪臭が漂い、見栄えを汚し、心が汚れてしまうのですから。とっとと処理して、とっとと忘れてしまいましょう。