忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

「厳しさ」と「優しさ」、あるいは「甘さ」

 

 最近、自分の弱点にまた一つ気付きました。

 それは「仕事で女性に攻撃的な態度を取られると脳がバグる」ことです。

 というのも、脳内で以下の命題が衝突するためです。

  • 女性には優しくしろと躾けられてきた結果、女性へ攻撃的な態度を取ることを禁忌としている
  • 仕事で舐められると後々ロクな結果にならないため、仕事で喧嘩を売られたら言い値で買う

 これらの処理が衝突してクラッシュします。「お、舐めとるんか、やったろかい、あ、ちょっと待て相手は女性だやっちゃいかん、ん、いやしかし舐められるのは困る、え、あれ、どっちだ、どうすべきだ、うーん」ってな具合です。

 昨年までは現場のおじさん集団に囲まれて仕事をしてきた経験上、舐めた仕事をしてくる相手は100%おじさんだったので処理の矛盾が生じずに済んでいたのですが、本社に異動してきて仕事で関わる男女比が変わった結果、困った二律背反に陥っています。

 今のところは脳内フローチャートで「女性には優しく」を優先設定することで回避していますが、これが後々どのように仕事へ影響するかは要観察です。

 

「厳しい」と「優しい」の非対称性

 もう少し細かく分析していくと、私のやり方は実際のところ「優しい」わけではなかったりします。

 「厳しい」と「優しい」は国語的には対義語です。ただ、実際は必ずしも正反対に位置するものではなく、これらが両立することはあります。

 例えば、子どもを厳しく躾ける両親は子どもの将来のためを想っての優しさであるようにです。

 現実的な用法として、「厳しい」の対に位置するのは「甘い」です。

 そして「優しい」の対に位置する言葉は「冷たい」となるでしょう。

 「厳しい」と「甘い」は表層の見かけに関係し、「優しい」と「冷たい」は深層の心理に関係します。

 つまり、組み合わせとしては「厳しくも優しい」「厳しくて冷たい」「甘くて優しい」「甘いが冷たい」があり得ます。

 

 仕事で売られた喧嘩を買う、仕事で舐められないようにする、それはプライドとかそういった話ではなく、双方に公正で責任のある仕事の履行を求めているためです。仕事なんだから互いに職業意識を持って為すべきことを為すべきだと考えており、そんな態度は示すもんじゃねえぞと釘を刺すことは「厳しさ」ではありますが、ある意味でプロ意識を共有するための「優しさ」でもあるわけです。

 対して私の仕事における女性への態度の示し方は率直に言えば「甘いが冷たい」に該当するでしょう。厳しい態度を取らないため「甘い」の部類に入りますが、喧嘩を買わないということは相手の職業意識を期待していないことと同義であり、見方によっては非常に「冷たい」姿勢です。

 

結言

 冷たいのはあまり宜しくありませんので、「甘くて優しい」態度を目指していきたいと思います。「舐めた仕事してんじゃねえぞおらぁ!」ではなく、「そういうのはまあよろしくないよ」と上手いこと態度で示せるように努力していきたいものです。

 とはいえこれもまた上手くやらないと上から目線の鼻持ちならない態度になりますので、頑張っていい落とし所を探っていきます。