忘れん坊の外部記憶域

興味を持ったことについて書き散らしています。

他人に石を投げるべきではない

このブログで度々取り上げていますが、大切なことは何度繰り返してもいいと思っていますので、2019年のオバマ大統領のスピーチについて再度取り上げましょう。 オバマ大統領のスピーチ オバマ大統領が2019年に行ったスピーチは昨今のコールアウト・カルチャ…

職場で味方を作ることの意義:セルフ働きやすさ改革

先日ふと見かけた言説、 「職場の同僚は仲間だが味方ではないので気を許さないほうがいい」 に関して思索したことをまとめていきます。 敵・仲間・味方 まずは言葉の整理をしましょう。 仲間と味方はどちらも物事において協業する関係性ですが、問題事態や対…

暴力を恣意的に運用することの副作用

「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ」 ある種のネットミームとして定着している言葉ですが、以前にも述べたことがあるようにこのような発想はあまり私の好みではありません。これは露悪的に言えば犯罪者の発想に似たものであり、自己中心的で自己満…

労働生産性を上げるためには、高く売ればいいんじゃない、かな・・・?

もっとみんなで合理的かつ効率的に頑張れば生産性は高まる。 労働生産性の話となるとそんな物語が各所で語られていますが、どうしてそんな精神論や根性論を前面に押し出す人が多いのだろうと常々疑問に思っています。私とは違って経済に詳しい方々の提言です…

不具合選別の思ひ出

なんとなくの昔語り。 「選別」 不具合選別、或いは選別という言葉は製造業に勤める人間ならばある程度の比率でご存じかと思います。この場合の"選別"は自社内での検査工程ではなく顧客工程での不具合品捜索を意味する言葉で、人によっては耳にするのも恐ろ…

企業理念の浸透と業績の関連性はどこまで実際的なのか

ビジネス系のメディアにおいて「企業理念が従業員へ浸透している企業のほうが業績が優れている」とする言説を多数見かけます。 またその帰結として、この言説は「企業理念を浸透させれば業績が向上する」とした意見に繋がっています。 企業理念の浸透と業績…

あまり「あってはならないこと」とは言わないほうが・・・

何か大きな問題や事件、災害や事故が起きた時、盛んに騒ぎ立てられるのが「あってはならないことが起きてしまった」といった言説です。 その気持ちはとてもよく分かります。 起こるべきでないことは世の中にたくさんありますし、それが起こってしまったこと…

理系の臭いが漂う文章

理系の臭いとは・・・? 過去の文章を読み返す機会 自分で書いた文章を読み返す機会が度々あります。 仕事においては過去に作成した報告書や教育資料を読み返して再利用・転用することがありますので自らの稚拙な過去の文章と度々向き合うこととなりますし、当…

教育をすべきは末端ではなくトップである

「従業員にコンプライアンス研修をしましょう」なんてセミナーの広告メールが届きました。 うーん。 研修をすべき対象 もちろん従業員に何らかの研修を受けさせること自体は否定しません。それはそれで必要なことですし効果はあります。 ただ、真っ先にコン…

マンスプレイニングに関する研究の紹介と私見

過去にも一度だけ取り上げたことがあるマンスプレイニングについて、再度私見を述べていきます。 マンスプレイニングに関して マンスプレイニングはMan(男性)とSplaining(説明するの俗語)を組み合わせた造語です。 マンスプレイニングは社会学的な用語ではあ…

人の温もりを感じる時

ふと、職場のデスクから左に位置する窓の外を見る。白く塗装された隣の建屋の壁面は日光による発色を失い、こちらの建屋の蛍光灯に淡く照らされた部分だけが薄墨に再塗色されている。 外を眺めていても仕方がないので、右へ振り返る。首を曲げるだけでは足り…

精神的な余裕の在庫を確認すること

個人的なメンタルの管理について語っていくだけの記事。 信念とは個人の内面にだけ依拠するものではない 人間は精神的な余裕が損耗しているとどうにも攻撃的な気持ちが芽を出してくるものです。「ニュースを見て独り言ちつつ不寛容にいちいち半畳を入れるよ…

無識者会議

座長「皆様、おはようございます。この度はご多忙の中、ご参集を賜りまことにありがとうございます」 座長「開始時間となりましたので、ただいまより『第1回持続可能なブログの運営に関する無識者会議』を開催いたします。本日の配布資料をご確認ください。…

日本の野党がアメリカ大統領選挙から学ぶこと

政治の話題は党派性や事情の複雑さから重くなりがちですので普段はなるべく軽めのトピックを重くならないような語り口で語るよう心掛けているのですが、今回は少し重めのテーマをいつも以上に軽く話していきましょう。 理解と共感は別物 常日頃より各所から…

仕事の日常とは、かくも恐ろしい

お仕事で疲れているので、お仕事における不思議なエピソードを羅列していきましょう。 つまりは雑談記事です。 ??? 上司「どうしてこのテーマの進捗が芳しくないんだ」 私「そのテーマを進めていた人が別の部署に取られたためです」 上司「もっと時間外労…

労働時間の削減は「手段」ではなく「結果」でなければならない

大した話ではない。 短いに越したことはない 働き方改革や週休三日制の導入など、昨今では労働時間を削減する方向への改革が様々進みつつあります。 まあ、人類の目的を鑑みればこれは妥当なベクトルです。大仰な言い回しではありますが人類の目指す方向とは…

食品を個装することの意味

意味があるからやっているのだ。 若手との雑談 私「アメリカ出張お疲れ、部署へのお土産ご馳走様です」 若手「はい」 私「ちなみに、お菓子はありがたいんけどさ、部員へのお土産は個装されたお菓子のほうが配りやすくていいんじゃない?」 若手「それが探し…

標準偏差によるばらつきの分析と工程能力指数

昨今の品質不正問題を見るに、個別の事例における真因ではないものの品質管理の初歩的な知見が適切に教育されていないのではないかと疑うような事例が多々見受けられます。 特に多いのが、その場での試験に合格すればよいとした、量産でのばらつきを考慮して…

陰謀論との個人的な接し方

よく行くお店の店長さんがそこそこに陰謀論を好む質だったのですが、コロナ禍でのワクチンをきっかけに年々深みにハマりつつあるのか近頃はかなりメジャーなところに触れつつあります。 先日も、東日本大震災や能登半島地震はアメリカの人工地震で日本への脅…

肩の力を抜かねばならぬと、肩に力を入れて漫画の話をする

ヘヴィなテーマが続き過ぎて堅苦しく肩が苦しいので、緩い記事を書こうと思ったら全然文章が出てきませんでした。精神の肩こりが酷いです。 そんなわけで、フリーなライティングで圧倒的雑談をします。 ちなみに「圧倒的」って表現は勢いがあって好きだから…

共感のスポットライト性に関する注意

当ブログで度々取り上げてきた共感について、及び腰ながら再度言及していきます。 実のところ、共感を論考のテーマとして記事を作成することはとても難しいです。なにせ共感は絶対善で否定されるべきでないものだとする不文律の社会通念があり、僅かでも共感…

投票率が低いのは政治に興味が無いから。じゃあどうする?

投票に行かない人を強い言葉で非難するのはあまり好みではありません。 それよりも、ポジティブな対策をゆるーく考えましょう。 ヘヴィなテーマですが、今回は軽めに語っていきます。 問題には対策を取らなければならない(職業病) どこかで選挙がある度に投…

アンフェアな批判は好まない:生産性を例として

デメリットを提示しない一方的な批判はフェアではないと思う話。 フェアな批判 個人的な趣味ではありますが、私は民主主義と自由主義を是とする思想であり、誰であろうと権利は平等に所有していて公平公正に扱われるべきだと期待しているため、公平公正をと…

技術を社会に実装する際の地域性

HVAC&Rに携わる一日本人技術屋の独り言。 業界動向 空調冷熱システムには様々な方式がありますが、主流は蒸気圧縮冷凍サイクルを用いています。蒸気圧縮冷凍サイクルとは冷媒を循環させて熱を移動する、シンプルながら効率的なサイクルです。 家庭にある冷蔵…

「敵・味方」の単純な世界観からの脱却

他国の政治動向を観察することは学者や専門家以外にとってあまり有意義なことではありませんが、まあ国際社会を理解する上ではそこまで無意味でもないかと思います。 そんなわけで・・・どんなわけかは分かりませんが、ちょっと気分転換がてらドイツ辺りに目を…

品質不正と制度に関して:制度やルールは破るのではなく交渉して調整する

あまり人様の記事を直接批判的に取り上げるのは好みではない・・・と言い訳しつつも時々そんな記事を書いているのでなんともアレではありますが。 今回も、ふと見かけた記事に絡めて見解を述べていきます。 品質と性能の混同 話題とする記事は以下です。 ダイハ…

政治と党派性:一つの見解としての愚考

主義・主張などが特定の党派に偏っていることを党派性と言います。 "党"の字が入っているためなんとなく政治用語に思える言葉であり実際に政治に関する議論の場で多く用いられていますが、これは政治のみに限定される言葉ではありません。党派とは「考え方・…

人に敬意を払うこと

世の中には明文・不文律問わず、様々なルールや決まり事があります。 ルールや決まり事は時に個々人の行動を制約する好ましくない存在となりますが、その不都合を堪えて守ることが共同体に安定をもたらし、そこに所属する人々の幸福に資することへ繋がります…

どの程度珈琲好きで、どの程度忘れん坊か

近頃、私の忘れん坊ぶりに疑いがかかっているような気がします。 ですので、言い訳をしましょう。 入出力バランス 一昨日の夕飯すら思い出せない私は紛うことなき忘れん坊のはずです。 たしかにちょっとした知見を披露することはありますし一応は色々なこと…

災害時における役人と土建屋はもっと評価されて欲しい

災害における報道ではどうしても実際の発災現場における救助や救援に関する映像や情報が多くなります。 もちろんニュースとは人々が知りたい情報を報じることが目的の一つであり、被災者の安否は報道価値の高い情報であることは間違いありません。 例として…